男女比のおかしい村に転生した俺、のんびり過ごします

チキンズチキン

転生


前略、お墓にいる両親へ。

私は今、赤ちゃんになっております。

何言ってんだこのバカチンが…!と思われますが信じてください。あとですね、俺を抱っこしている人の髪が青色なんです。しかも挨拶している人達はみんな綺麗な女性なんです。やばいですよ。

生前の父が見れば、ニヤニヤしていることでしょう。周りを見れば、森しかありません。ド田舎ですね。さて、ではなぜこうなったのかお教えしましょう。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「覚悟して聞いてください。あなたの余命は半年もありません」


「え?ほんと…なんですか?」


俺は30半ばのただの社畜。仕事を人生に捧げるとまではいかないが、仕事をしないとストレスが溜まる。その結果、仕事をしていただけだ。

ある日、俺は急にむせてしまうと口から血が出た。

上司に直談判し、半休を取り、大きな病院に行ったのが今の現状だ。


「はい。残念ですが、ガンが転移しております」


「そんな…」


俺はその言葉に後ろに倒れそうになってしまう。

もう仕事が出来ないのか、それだけが不安だった。

看護師は倒れそうな俺をそっと支えてくれた。


「お気を確かに。1度ゆっくり呼吸をしましょう」


「は、はい…すぅ〜…ゲホゲホ!」


看護師に背中をさすられながら息を吸うと、急にむせる。また口から血が出てしまった。

くそこんなはずじゃ…。俺は呼吸が苦しくなってしまい、ついには椅子から転げ落ちてしまった。


「まずい!誰か担架を持ってきてくれ!」


「分かりました!誰か担架を持ってきて!お気を確かに!大丈夫ですよ!」


俺は看護師さんに手を握られながら、意識を失った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


という訳であります。多分、死んでしまったのでしょう。おっと…お腹がすいちゃいました。

こっちのママさんにご飯を貰いますので少々お待ちを…。

お待たせしました。では、また両親にご報告しますので、ゆっくり寝ていてください。


(うし、こんなものでいいか。前世の俺、お疲れ様だ。そして、今世の俺、仕事とかあまりせずのんびり過ごそう。またガンになったら嫌だからな)


「○‪✕‬□…く○‪✕‬‪✕‬…!」


(まずは…この人の喋ってる言葉を理解しなくては!意思疎通が出来ない!今は笑っとけぃ!)


俺は何とかして言葉を理解するよう努力することにした。あれから俺はすくすくと5歳となった。

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