羊肉と大和芋

上月祈 かみづきいのり

芋粥(料理酒使用につき未成年等は注意されたし)

 言わずもがな芥川龍之介の『芋粥』から着想。ただし、当時のものとは別物だ。

 というのも、あれはスイーツ的な感覚だったらしい。加えて現代では甘葛あまずらなんて手に入らない。簡単に言うと樹液のようなもの。『枕草子』にも出てくる。ざっくりいうと【かき氷のシロップ】としてだ。

 閑話休題かんわきゅうだいだが、あの時代にイチゴやメロン、ブルーハワイなんかを持っていったら色に驚きそうだなー(鮮やかな色すぎて)ってのと、んべって舌を出して各々によって様々に染まる様を見せたらどんな反応するのか、どんなふうに当時の文書に書くのかが自分としては気になる。

 僕の清少納言のイメージは勝気だ。枕草子全文を読んだわけではないが……。

 なので、表というか最初は「はしたない」とか言ってるけど途中で気が変わり、文中では『あれ面白いから今度うちの知り合いにもやらせて反応を見てみたい』みたいなことを書いてるかもしれない。紫式部はどう書くかなー、なんて想像してみる。多分、短歌もその時の舌の色とかで即興で詠まされるのが流行るんだろなー。あをによし、は奈良とぶるうはわい、にかかるのだろう【虚言】(そして密かに宮中で流行り出して帝も興味を示されることだろう)

 うん、ここまでにしておこう。


 はい、レシピです。

 なお、炊飯器を使います。僕の持っているのは全粥で1合までの炊飯器なので各々分量は合わせてください。


 芋粥(炊飯器のお粥モードを使って)

 1. 米……【1合】

 2. 山芋……【適当(多め)】※ただし入れた分だけ水が減るので米がやや硬くなる

 3. 水……【規定量の8割~規定線まで】

 4. 砂糖……黒糖系【小さじ2杯】

 5. 塩……【小さじ1杯(6g)】

 6. 日本酒(料理酒)……【50cc】


 素材について

 ・料理酒は別途入れる塩のことを考えると塩分無添加の方が良いです。計りやすいです。塩分の含まれている物はを使うなら、合計で6gになるように調整してください。6gよりも減らしてもらっても全然問題ないです(むしろ後述する食べ方は2~3gでもいいかもです。いわゆる、少々かひとつまみ2回分ぐらいでもいいかと)。僕は1人で食べられますが、女性の方は上記の量だと2〜3人分かもです。


 ・砂糖は上白糖などで試したことがないのでどんな塩梅になるか、上月には分かりません。黒糖を使うのは完全に僕の好みです。ただ、黒糖の方がコクが出るとおもうので……


 ・山芋については、いつも長芋か大和芋(胃腸芋)が手に入りやすいのでそれらを使います。大和芋の方がホクホクかつアッサリした感じかもしれません(主観的)。いつか自然薯でやってみたいですね……

 あと、野菜類は皮付近に栄養素が多いです。(フィトケミカルとかファイトケミカルとかいう成分も。ちなみにファイトはphytoで植物を指す英語、フィトは同じ語義でギリシャ語由来だそうな。どうつづるのかはギリシャ語というものの歴史や変遷を踏まえて記載を断念。流石ですよギリシャ語)

 山芋ですが、洗ってその上で切ってつかえば生ごみも減るし、山芋特有の粘り気によるかゆさもありません。僕は髭根だけ処理します。ただ、薄く削いだり皮剥いたりしてもいいと思います。アク抜きとかはあまり考えませんでした(山芋は芋類にしては珍しく生で食べられるものだからそこまで考えませんでした)


 一応、髭根の処理としては


 1.山芋の表面をさすって髭根を起こす


 2.それをガスコンロの火であぶる。芋はすぐに焦げたりしないので、手早く動かしつつ、髭根をガス炎の先端に触れるようにすればよし。


 3.香ばしき匂ひと共に髭根処理完了。



 レシピで他にする作業なんてほぼないです。ただ、砂糖などは水に溶いてからの方が炊き上がりに味の偏りは少ないです。


 あと、個人的に未挑戦ですが砂糖の代わりに味醂みりんでやったらこれも違いそうです。


 お酒が苦手なかたは20mlあるいは入れなくてもいいかもです。入れるメリットは日本酒(料理酒)の旨みなので。


 お酒が好きなかたは100mlぐらい入れてもいいかもです。微妙にアルコールが飛び切っていない感じがしたので……【【ただし、未成年はダメですよ!】】←念のために書いておきます。50mlだったらほとんど飛んでます。気にならないです。ただこれも、炊飯器の性能差によって変化する部分だと思うので注意が必要ですね。


 火加減は機械がやってくれます。

 僕の使っている炊飯器でやると、ちゃんと火が通るので、割とざっくりと切った上で、食べる時にスプーンで割ります。ちゃんと切れます。ただ、面倒なら最初から細切れにしてもいいかもです。僕は、崩しつつ食べるのが好きなので割と大きく切ります。


 あとは食べる時にぜひ、次の4つを試してみてください。

 1.そのまま食べる

 2.ちょっとお醤油をかけて食べる

 3.ちょっと鰹節をかけて食べる

 4.ちょっと鰹節をかけて、その上にちょっとお醤油をかけて、それを一緒にスプーンに乗せて口の中へ。


 美味たるや

 添えればなおよし

 鰹節

 ちょっと探して

 味噌を取り出し


 他にも日本には梅干しとかカラシとかワサビとかおろし生姜におろし大根。1合分で足りますでしょうかね。おや、こんなところに野沢菜が。


 はい、これが上月の芋粥です。

 このページは以上です。ありがとうございました!

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