第3話 到着

数刻後、ルルーナの関所前に到着した。

「さてと、どうしようかな?」

現在、門兵達囲まれに槍を向けられている。

「動くな!おとなしくしろ!」

「えっと、どうしたらいいのかな?」

どうしたらいいのか分からなかったので聞いてみた。

「それはなんだ!」

門兵達は私の足下にしがみついて離れなかったので、仕方がなくその状態のまま浮遊魔法を使って飛んできた。飛ぶときに服が服でない状態はいけない気がしていたので手持ちの布を巻き付けてきた。なので、見た目は私の足に私の体の半分以上の長さの物体が付いているように見える。

「布です。」

「嫌、絶対違うだろう!」

正直に答えたが後ろに並んでいた青年に突っ込まれてしまった。

「そんな怪しいものがついた者を中に入れるわけにはいかない!立ち去れ!立ち去らぬなら牢に入れるぞ!」

門兵達が怖い顔をして怒鳴ってきた。

このままでは今日は外で野宿かな。

「分かりました。失礼します。」

私は入ることを諦めて立ち去ろうとした。

「あ、エマ様!お久しぶりです。まだ生きておられたのですね?というのは目的を果たせていないということなので悪いことなのでしょうか?」

いきなり後ろから声を掛けられた。声を掛けられた方向を見てみると関所の内側にリンが立っていた。

「そうだね。リン!ちょうどいいところに来たね。

悪いんだけどこの人達に説明してもらえない?もしくはこれを取ってくれない?」

「えっと、分かりました。」

彼女は頷くと門兵の人達に何か話し始めた。

しばらくすると

「どうぞ、お通りくださいませ。エマ様。」

門兵の中でも少し豪華な鎧を着た人に言われた。

そして、その場にいた他の門兵達に敬礼をされた。

「うん。ありがとう。」

私はそう言うと門をくぐった。

予定では静かに入って足に付いているのをリンに預けてすぐに立ち去ろうと思っていたのにおかしいな?なんでこんな騒ぎになったんだろうか?

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