第38話武藤樹生は一年生版樹である。
「良いよ。良いよ。そんなに褒められると照れちゃうよ。恥ずかしい」
言って、音葉は左手を口元へ右手で振って止めろをアピール。
「照れる事無いよ。本当に可愛いよ。信じ無いの。じゃあ和弥君に聞いて見れば、きっと褒めてくれるよ」
帆南ちゃんが音葉に言うと、
「ねぇ。和弥君」
和弥君を呼ぶ帆南ちゃん。クラスメートが帆南ちゃんに注目する。和弥君が帆南ちゃんの側まで来る。和弥君は恥ずかしながら来た。
「和弥君。音葉ちゃんのリボン可愛いでしょ。音葉ちゃんに似合うでしょ。昨日着てたお洋服も可愛かったよね」
帆南ちゃんは和弥君に聞いた。
「うん。可愛いね」
和弥君は顔を真っ赤にして言った。音葉も顔を真っ赤にして恥ずかしがった。音葉は心の底から思っている。皆んなが見てる中、カップル扱いするのはやめてほしいと、違うのにと。帆南ちゃんは友達で大好きだけども、何かと和弥君とくつけたがるのだけはやめてほしいと!自分もはっきりと言えないので自分でも悪いとも思っていた。
「おい。和弥君だっけ。君顔真っ赤なんだけど。もしかして、その子の事好きなの」
クラスメートの男の子が言った。
「えっ」
言って、真っ赤な顔を手で覆い恥ずかしがる和弥君。
「分かり易い。可愛い」
樹生君が言った。音葉も見る見る顔が真っ赤になった。ここにも皆んなの前でカップル扱いする子がいたのだ。恥ずかしさを超えている。好きな子ならまだしもただの友達なのだ。揶揄わないで欲しいと思うばかりだった。
「もう。知らない」
音葉は言って、怒った。
「樹生君。人を揶揄う様な事言っちゃ駄目だよ」
クラスの女の子が言った。
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