第24話僕達のチームと渚ちゃん達のチームの対戦。

 僕達のチームと渚ちゃん達のチームの対戦が始まった。


「ガシッ」


 樹君が投げれば、


「ドシッ」


 紬ちゃんが取る。新葉が逃げる。駈君も逃げる。逃げ組は逃げ、攻撃組は攻撃する。こんな事を繰り返しながら樹君と紬ちゃんの対決は行われている。お互いの活躍により、生徒は互いに半数以上失われてしまっている。

 樹君が新葉の横に並んだ時の事。


「新葉君。そろそろボールを取って見るか。逃げてばかりじゃ。何も変わらないぞ」


 樹君がガシッと投げ、ボコっと取りながら、隣から話し掛けて来る。


「えっ。いやいやいや」


 新葉は思いっきり首を振ってそれを拒否する。


「お前さ。ボコッ。男の子なんだからさ。ドガッ。勇気出さないとバゴッ。カッコわり〜ぞ。ドスッ」


 言いながら、樹君はボールを取る事を勧める。


「取りたくても僕は怖くて取れないんだよ」


 新葉は言いながら逃げる。


「取り方を教えるよ。ほら、ドス。こんな風に取ってバシッ。投げる。今度は新葉君の番だよ。ほら」


 言って、樹君は新葉を前へと突き出した。


「やめ。ドスッ」


 と、新葉は慌ててボールを持つ。


「取れた」


 と、言った途端に新葉はボールを下に落としてしまう。


「どんまい」


 樹君は言った。


「何だよ。樹君。急に押すなよ」


 新葉は一言文句を言うとコート外へ出た。とは言え。何か初めて取った気分は嬉しい。落とさなければと残念がる。突然押されて体勢も整わないままボールを取った為、頭と体がアンバランスになったのだ。外野からの観戦をしながらボールを持つ新葉。


「ドガッ。ズガッ。ボコ」


 二人はお互いの敵を沈め。互いに数人までとなった。僕達チームの残りは駈君。樹君。海咲ちゃん。心春ちゃん。結愛ちゃん。凛ちゃんだ。渚ちゃん達チームの残りは渚ちゃん。大地君。大翔君。陽太君。陽翔君。陽奈ちゃん。紬ちゃん。葵ちゃん。蓮君と逃げるのが上手な子。攻撃力の高い子。両方を持ち合わせてる子が残った。互いが競り合っている中、紬ちゃんが行動に出た。

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