今幸せか?

bbキャンセル君

第1話

「就職で落ちまくるその理由はなんですか?」

と別に責める訳も無いが、なんとなく聞いておく僕は意地悪だろうか・・・。

「それは俺が表社会に向いていないことかな~♪ははっ、もしかしたら俺が企ててる事バレたのかなぁ?まっどっちでもいいや。終った事だし」

「・・・・そういうもんかー?やれやれ・・・・ごめんな」

僕が表情を暗くする理由は一つ、僕達が企んでいた計画が一つ欠けた事だ。

「頭お花畑の表社会からじわじわと裏に染めようという作戦がぁ・・・・弱肉強食の世界がぁ。無謀だなぁもう、会社二桁は逝った。さすがにこれ以上は怪しまれるわ」

やけ酒を楽しんでいる男には哀れみの視線を送る。

「こんなまどろっこしい真似して得られるものなんて何も無いよなって話だよ」

一つ空いた瓶がコロコロと転がる。

それを僕は強く踏みつけパリーンと割った。


「何キレてんだよ?てめぇ」

ギロリと冷たく睨み付けて

「お前は本当はどうしたいんだ?」

と漏らす。

「意図が読めねぇ」

自分の今の行動が子共みたいだ。くっ。

(分かってるくせに、お前も僕も)

「本当は表で生きたいんだろう?」


「・・・・・言ったろ、もう二桁も逝ったって。経歴が黒だ。今更戻れねぇよ」

「・・・・・・愚問だったなすまない」

「別に、気にしてねぇよ。もう長い付き合いだしな。飲むか?お前も」

"ファレウェル"という高いお酒が入った瓶を渡される。

「これお前の好きなやつじゃないか、いいのか?」

「ああ、いいんだ。今こう・・・分け合いたい気分だし。まっ座れよ」

「お言葉に甘えようか、今宵は乾杯」

「ああ乾杯」

(僕は意地悪だ、この道しか無い事を知ってるくせに。でも本当は好きに生きて欲しいとか思わなくもない。まあ無理だけど願ったりもする)

"

5年前

「俺は将来普通の会社で働いて、WinWinする!!」

裏に通じた僕からしたらどうでもいい話で

「ふーん」

と生返事でこの話は終った。


「いつも楽しそうに笑って、なんだよ。裏の僕に関わるなよ」

「えーーーーー」

「うるせー」

スタスタと友達の横を通り過ぎていく。

とある嵐の日に僕の家のチャイムが連続で鳴り、

「なんだよーこんな夜中に・・・」。

ガチャ

「はー・・・ってどうした?なぁ本当にどうしたんだ!?そんな血だらけで!?大丈夫か!?怪我は!?」

「・・・ああ違うんだ!!・・・俺のじゃない!!」

息が荒げながら涙を流す彼に理由は聞かずに

「とりあえずお前が悲しみを負った場所へ連れて行け」

「・・・ああ・・・ああ、ありがとう!」

「・・・・・ふんだ」

―???の家―

「・・・。ああ死んでるね、一刺しか。才能あるね」

「変な事言うのをやめろよ・・・・。なあ、俺どうなるんだろう?捕まるのかな?嫌だ嫌だよ!」

「落ち着けよ。僕から提案で、二つ選択肢があるよ。一つ目は、普通に刑務所で償う。二つ目は僕と共に来て、共に汚れた人間になるかだ。さあ選びなよ」

「俺は・・・俺は!!」

"

(僕は君が心配なんだ。だから聞かせてくれ)

「お前は今幸せか?」

「なんだよ急に、幸せだよ、お前と一緒なら何処でも楽しいさ♪」

「そうか」


二人は夜が明けるまで、酒を飲み明かした。

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