第8話 坂本先生からの手紙(4月13日)

私が大切にしてる物、それは私が小さい頃に手術を担当してくれた坂本颯天先生からの手紙を持っている。

小さい頃に、退院する前の日にロビーで坂本先生と一緒にオレンジジュースを飲んでいた時、坂本先生にこんな事を言った。

「私も大きく成ったら、坂本先生の弟子になれますか?」

「弟子??今度は千穂ちゃんが看護師になって同じ病気の人を助けたりするのかな??」

「それって(看護師になる事)難しいですか??」

「確かに難しいと思うけど、千穂ちゃんがそう言ってくれたら絶対に多くの患者さんは元気になるんじゃないかなと思うよ。まだ先の話だから今は気持ちだけでいいから無理しないでね」

その頃の坂本先生は、岡大の病院に入ってから2年が経ち、30歳を迎えたばかりの先生で、SMAPの草彅剛くんに似た人で、ドラマにもあった「いいひと」っていう感じの人だったからね。

いつかは、岡大の病院に行ってみようかな。

今は36歳で彼女が居るかどうか気になるからね。


岡山駅のさんすて岡山にある2階のセブンイレブンおみやげ街道さんすて岡山に行って、マウントレーニアのカフェラテを待合所で飲みながら話していた。

「愛里沙ちゃんは何処に住んでるの?」

「倉敷の水島、中学で言えば水中みずちゅう(水島中学校)だね」

「私は(浅口市の)金光町で、出身中学が金光中だよ」

水島と言えば三菱の工場などが色々ある所で、近い所は工場の明かりが差し込む所だね。

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