20. おっぱいおしくらまんじゅうで男のプライドをすり潰される(♡♡)




◆まえがき




 プレイ内容:おっぱいビンタ、おっぱいおしくらまんじゅう、尻叩き、カップサイズ申告、キス未遂、おっぱいアイマスク、膝枕


 四つの爆乳にとことん弄ばれます。

 若干M向けの内容になっておりますので閲覧注意です。






 





「あるぷす、いちまんじゃく♪ こやりの、うーえでっ♪」




「あるぺん♪ おどりを♪ さあ、おどりましょっ♪」





 ――べっちん♡♡ べっちん♡♡ べっちん♡♡






「が゛っ♥♥ お゛っ♥♥ う゛……っ♥♥」




 童謡のリズムに合わせて、炎夏さんが右に左に爆乳を振り回し、俺の横っ面を何度もぶん殴る。

 ごきげんな二人の歌声の中で、延々と続く往復おっぱいビンタ。レイン先生に組み付かれているので抵抗も出来ない。俺の心はとっくにへし折れているのに、まったく終わる気配がなかった。


「んふふ~……っ♡ どうなの律季くん。反省したの? セクハラがダメなことだって理解できた……?」


 攻撃的な目をした炎夏さんが、六キロ越えの双球をわしづかみにし、それを何度も互いに打ち付けて、俺にその威力を見せつける。

 「たっぼんっ♡ たっぼんっ♡ たっぼんっ♡」という軽快な音が、これ以上なく恐ろしい威嚇として機能していた。


「うひょ~っ♡ おっぱいがアメリカンクラッカーみたいに、べっちんべっちん言って……♡ まさに、爆乳の女しかできん離れ業じゃの……♡ 

 デカいおっぱいはまさしく凶器になりえる♡ あんな音が鳴るぐらい打ち付けられてるおっぱいの間に、おぬしの顔が入ったりしたら……くひひ~っ♡ どうなってしまうのじゃろうな♡♡」


「ひ、ひいぃ……! しました、反省しましたから。だから、もう……♥」


「ふふっ……だぁ~め♡ やめてあげないもんっ♪

 いくらやめてって言ってもセクハラやめてもらえない怖さ、しっかり律季くんに分からせてあげるからね……♪」


「あ、あぁぁぁ……♥」


 さっきの時点で顔中リップまみれだったのに、度重なるおっぱいプレスとおっぱいビンタで、俺の顔はさらにひどい状態になっていた。

 殴られた衝撃で鼻血を出し、不格好なティッシュの詰め物をして、びたんびたんと爆乳を叩きつけられた両頬にはアザが浮かんでヒリヒリ痛む。


「いくよ~……っ♡ ――フォーミングアーム、おっぱいナックルぅ♡」(どっもんッ♡♡)


「ごおっ♥♥!?」


「いひひっ♡ 律季くんのまね~♡」


 そんな満身創痍の俺の顔面を、炎夏さんは容赦なくおっぱいで挟んだ。顔の両側からの衝撃が、逃げ場のない鈍い痛みを走らせる。

 でも――考えてみれば、へとへとになった炎夏さんをいじくりまわすってのは俺が散々やってきたこと。因果応報と言えばその通りだ。俺をいじめる炎夏さんは、Sっ気たっぷりな満面の笑みを浮かべていた。悔しいが死ぬほど可愛い。




 ――どっむん♡ どっぷん♡ どこん♡ どこんっ♡




「にひひぃ~……♡ 『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』なんかより、私のおっぱいナックルの方が強いもんね~……っ♡ よわっちぃんだ~♡ 律季くんのざこざこぉ~……♡」


「うわー、ひどいこと言われとる♡ かわいそうじゃのう……♡ ぷぷぷ……♡」


「おりゃおりゃっ♡ 君のぶっさいくなお顔に、まだまだ敗北刻んでやるぞ~っ♡」


「くくく……♡ 拘束されて顔面をタコ殴りにされては、さすがの律季も形無しじゃの♡ ひょっとしたら、今までのどの戦いより痛めつけられておるのではないか……?♡」


「おっぱいにこれだけ叩かれたら、顔つきまで変わっちゃうかもね~……っ♡ ちょっとイケメンになってたりして♡」


「おっ♡ それは出てきたときが楽しみじゃの……っ♡」


(……うぐぐ……! こ、このぉ……っ!!)


 おっぱいおっきい二人のガールズトークに挟まれながら、ふつふつと怒りが沸き上がって来る。いじめられることへの正当な怒りも当然あるが、「ううう……♥ 炎夏さんめぇ、なんでこんなにかわいいんだよ……!」という、可愛さあまって憎さ百倍な怒りもある。よわっちいだのぶさいくだの、悪口を言われてなお、嬉しさのほうが強かった。

 しかし、やはりムカつきはする。何がおっぱいで殴ったらもっとイケメンになるだよ。顔が多少よくなったところで、どうせ付き合ってはくれないくせに……! そう考えていた時、嬉しそうにニコニコ笑う炎夏さんの顔が近づいてきた。


「律季くん気持ちいいの……? 大好きなおっぱいに埋もれて幸せ……? これでもかっていうぐらいおっぱいのやわらかさ感じられて、嬉しい?

 どうなの? ねぇっ♡ ねぇっ♡ 律季くんってば……♡」


「――ぁ……♥ ぁ……♥」


「ん、なぁに? 聞こえないよ……?」


(よし、今だ――)「むぅっ!!」


「――きゃぁっ!?」


「くっ……!」(外した……!)


 声を出せないふりをして炎夏さんに俺の顔をのぞきこませ、不意打ちで唇を奪う――

 闘志を奮い起こし、カンペキなタイミングで唇を思い切り突き出したが、ギリギリで避けられてしまった。炎夏さんはさっきまでの勢いはどこへやら、口を抑えて真っ赤な顔で俺を睨む。目的は果たせなかったものの、ちょっと形勢逆転だ。


「うぉ……! ま、まだ噛みつきよるか!?」


「あ、あぶなかった……! 今の、レイン先生が押さえてなかったら本当にやられてましたよ……!」


「むーっ! むーっ!」


「や、やめて律季くん……! お口をピングーみたいにしないで!」


「こりゃ律季。さすがに口はいかんじゃろうが」


「いででで!?」


 後ろのレイン先生に、むにーっとほっぺたを両側からつねられ、口が横に伸びる。ただでさえ引っぱたかれ続きでヒリヒリしていたのでめっちゃ痛い。

 あやうくファーストキスを奪われかけた炎夏さんは、涙目で腕を組んで憎たらしそうな顔をしていた。おっぱいが強調されてとても眼福だ。なんだかんだでビンタもやめてくれたし。


「うーむ、これだけ懲らしめてもまだ歯向かってくるとは、いよいよ情報酌量の余地なしじゃのー……。

 しかし一体なにをすればよいと言うんじゃ。わしもそろそろお手上げじゃぞ……」


「誰が手なんか上げるものですか。こうなったら私も意地です。律季くんが降参するまでやめません」


「あいかわらず負けず嫌いじゃのう……。こりゃ律季にハマるわけじゃ」(ぼそ)


「挑発に死ぬほど弱いですからねこの人……」


「? いま何か言いました?」


「「何も言ってないのじゃ」」














「二人分のおっぱいで~っ♡」「さんどいっちなのじゃ~っ♡」




 ――ぱふむにゅ~~~~~~んっっっ♡♡♡♡♡



 甘いお肉でむちむちの女体が、俺の全身を包み込んだ。

 俺を下から抱きしめる炎夏さんが敷き布団となり、上から俺におっぱいをのしかけるレイン先生が掛け布団となって、俺はうつぶせでそこに挟まれる。「おおおおおおお~~~~っ♥♥♥♥」という歓喜の声は、俺の喉から先に出なかった。


「く……っ、は……♥」


「ふふふ……声も出ないか♡」


「私たちのやわらかさ、君のからだに……たっぷり、塗りこんであげるね……♡」


 ――ぱっふん♡ ぱっふん♡ ゆさっ♡ ゆさっ♡ 

 あったかくてふかふかの「おふとん」が小さく揺れ、空気の入る隙間さえないほど、俺の肌にお肉を密着させてきたからだ。長身美女二人のエロボディは、俺の体を沈めるに十分な、まさに大海のごとき広さ。媚肉の海が波立って、迷い込んだ俺を深みへ溺れさせていく。


(あああぁぁぁぁ……!! なんだこれ、なんだこれ、なんだこれ……!!)


「くくく……♡ ぱふぱふ♡ ぱふぱふ……♡」


「えへへ……♡ ぱふぱふ、ぱふぱふっ♡」


 炎夏さんとレイン先生――最強の美貌を誇る二人の顔面が、息の温かさを感じるほど間近で、こしょこしょ囁いてくる。おっぱいが俺の胸に当たる体勢なので、三人の頭が同じ位置に来るのだ。

 好きな人のつやつやの黒髪から甘酸っぱい香りが立ち上り、先生のさらさらの銀髪がうなじのあたりをくすぐる。大人の女性の体重が全部かかってきているはずなのに、ずっしりと量感のある重みがむしろ心地よく感じられて、苦しさはほとんどない。レイン先生の掛け布団も炎夏さんの敷き布団も、ぬくぬくでやわらかくて、しっとりしていて、最高品質の羽毛布団のような「寝心地」だ。あまりにも気持ち良すぎて、そっちの方が苦しいぐらいだ。


「んふふぅ♡ 不意打ちでちゅうまでされかけたからね……♡ もう手加減しないから♡ しっかり後悔してよ……♡」


「律季、顔こっち向けるのじゃ♡ ――ん♡ ぶっちゅ……♡ べろべろべろっ♡」


「あー♡ レイン先生、また律季くんのお顔ペロペロしてるー♡ 私も乳首いじっちゃうねー♡ こりこりこり……♡」


「ついでにケツもぶったたいてやるのじゃ♡ おりゃっ♡ おりゃっ♡」


「ひぃっ……♥ あぅ……っ!♥」


 心も体も、すべてを弄ばれる。完全になすがままだ。

 手に錠などは付けられていないが、暴力的な快楽で体が言う事を聞かなくなっている。ろくに力が入らない手で炎夏さんにしがみつき、少しでも気持ちいいのを逃がそうとしたが、余計にふわふわな感触とぬくもりが強まる。


「ふーっ♥ ふーっ♥ 炎夏さん、感じろっ……!」


「ふふ、必死で耳に息吹いてる……♡ そんなんで感じるわけないでしょ♡」


「ううう、そんなぁ……♥」


「しかし、おぬしもひどいことを考えるもんじゃのう。こんなもん、冗談抜きでトラウマになってしまうかもしれんぞ」


「不意打ちでちゅうまでされかけたんですよ? このぐらいしないと懲りないんだから」


「……なあ、さっきから気になっとったんじゃが、『ちゅう』ってなんじゃ……?

 おぬし、高校生にもなってキスのことをちゅうと呼んどるのか」


「え、おかしいですか? でも、キスって方が逆に恥ずかしくないですか?」


「ちゅうの方がはずいわ。なんじゃちゅうって。おぬし、告白されまくりのクイーンビーよな?」


 デカパイ二人が子供みたいにちゅうちゅうと連呼する。耳が幸せで壊れそうだ。

 マジかよ炎夏さん……。こんなドスケベボディしといて、キスのこと「ちゅう」って言うのかよ。「チュー」ならまだしも「ちゅう」って……俺を悶え死にさせるつもりか。


「あっ……律季くん、今ぶるってしましたよ♡」


「おっぱい攻撃が効いとるようじゃな♡ それ、ぷるぷるぷるぷる……♡」


「くらえ~っ♡ むにゅむにゅむにゅ~っ♡」


「~~~~~~♥♥♥♥!!」


 そうだ、この二人は――俺を悶え死にさせたくて、こんなことをしていたんだった。

 二人のカラダが激しく動く。爆乳美女のやわらかい肉体と、堅い俺の体が、こすれて、もつれて、からみあう。


「し……しぬぅ……幸せすぎて、しぬぅ~~……っ♥♥」


「しんじゃえ、しんじゃえ♡ でっかいおっぱいに挟まれて、ホントの天国に行っちゃえっ♡ ぷるんぷるんのおっぱいに埋もれて、脳みそまでぷるんぷるんになっちゃいなさいっ♡ 君みたいなおっぱいバカは、本当のバカになっちゃえばいいのっ♡ 普段からおっぱいのことしか考えてないのに、頭の中も外も残らずおっぱいだらけになっちゃったね……♡ うれしくないなんて言わせないよ~っ♡」


「大丈夫じゃぞ律季♡ おっぱいで人は死なん♡ もし仮に死んでしまっても、すぐにわしらがおっぱいこすりつけて生き返らせてやるからな♡ これだけ苦しくても、これだけ気持ち良すぎても……このおっぱい地獄から逃れられはせんのじゃ♡

 ほら、吸うのじゃ♡ わしらの谷間から出る、あまぁい空気をたっぷりと……♡ 四つのデカすぎぱいぱいから出る、特濃のえちえちフェロモン嗅ぎまくって、頭も嗅覚もおバカさんになるのじゃっ♡ くくく……♡」


「あ、ああ……もう、やめ……っ♥」


「「じゃあ、やめたっ♡」」


「……えっ?」


 やめてください、と言いかけたところで、二つの肉布団がはがれる。汗だくの体が外気にさらされ、かすかに寒さを感じた。夏の朝に、エアコンのついていない下手が寒いわけはないのに。

 ――なんでやめるんだ。さっきまであんなに楽しそうにしてたのに。もしかして俺、なにか悪いことを……?


「あ~あ。おっぱい疲れたぁー……♡ 律季くんのかった~い体ぱふぱふして、すっかり凝っちゃったよ~っ……♡」


「うえーん、体が凝ってしんどいのじゃぁー♡ この疲れを癒してくれるヤツが、どこかにおらんかの……?」


「ねぇ、律季くん……♡ 私たちのへとへとのおっぱいをマッサージしてくれる、親切な人……♡ 誰か、知らないかな?」


 二人がベッドの上に女の子座りしておっぱいを投げ出し、俺を上目遣いでちらちら誘う。両腕で爆乳を挟んで潰し、「ずりずり♡」とこすりあわせていやらしくアピールしてきた。

 ――これはつまり、勝利宣言だ。俺がすでに精魂尽きて、手も出してこないとなめてかかっているための挑発――




 ……だが、冗談ではない! いくら憔悴しきっていても、俺がおっぱいを見逃すものか!

 どんな時であれ、おっぱい揉めるチャンスがあるのなら、つかみ取るに決まっているだろう……! 




 俺は最後の闘志を振り絞り、つぶれたカエルのようになった体を起こして、魅惑的な四つの爆乳に手を伸ばした。

 その乳肉に指を思いっきりうずめて、乳首をなぞりこねまわして――二人の美しい顔を、俺が与える快楽で歪ませてやるために。炎夏さんとレイン先生を俺のものにするために――

 





「くふふ……♡ 律季よ、よく聞くがいいぞ……♡

 男子どもの憧れ、保健室の美人教師……っ♡ 雹冬ひょうどう冷音レイン23歳のバストは――」


















  ――132センチの、Uカップじゃ……♡♡♡


















「男子バスケ部マネージャーで、君のバディ……っ♡ 天道てんどう炎夏ほのか17歳のバストは――」



















 ――124センチの、Rカップよ……♡♡♡
















 ――ぽふん……っ♡♡♡♡




 俺はいつのまにか、二人のおっぱいに負けていた。

 炎夏さんの左乳と、レイン先生の右乳の間にできた谷間に、顔をうずめて――二人の雌フェロモンが混ざった気体を、貪るように吸引する。そのまま二人の肩に腕をまわし、弱々しい力でしがみつく。

 もう気力はかけらも残っていなかった。124cmRカップと132cmUカップというけた違いの数字に、すっかり戦意喪失させられてしまったのだ。完膚なきまでに心を折られた俺は、彼女たちに快楽を与えるなどというおこがましい考えはとっくに忘れ、ただただ顔面で乳肉のやわらかさと甘い匂いを掠めとることに集中する。


「くふふ……完全に堕ちてしもうたのう♡ ご褒美じゃ、好きに吸うがいい……♡」(むわむわっ♡)


「にひひ~……っ♪ 律季くんは良い子だね~……♡ ほっぺたにおっぱいたぷたぷしちゃうぞっ♡」(たっぷん♡ たっぷん♡)


「うう……♥」


 わかった。わからされてしまった。俺は、彼女たちのおっぱいに勝てないと。

 「「くすくす……♡」」という二人の楽しそうな笑い声に、背筋が震えた。俺の情けない姿を見て、二人が喜んでくれている。なんて光栄なのだろう。レイン先生に頭を撫でられ、炎夏さんに弱めのおっぱいビンタをされて、視界がすべてバラ色に染まってしまう。女の子の魅力に屈し、負け犬になった男だけがたどりつける幸せ。俺はへこへこと腰をかくつかせて、尻尾を振るかわりにした。

 もっと早く降参すればよかった。男はしょせんおっぱいに弱い生き物。人体は四つのおっぱいを揉める構造をしていない。炎夏さんとレイン先生が一緒になったら、俺に勝ち目などあるはずがなかったのだ。


「――では、そろそろ『最後の仕上げ』といこうか……♡」


「――え?」


「はい……っ♪ ごめんね律季くん♡ あともうちょっとだけ、……♡」


 何かがおかしい――そう気づいたときにはもう遅かった。

 レイン先生の横に潰れたふにふにUカップに目を奪われている間に、みちみちに寄せた炎夏さんのRカップが後ろに回り込んでいて――「「ずりずりずりずり……っ♡♡♡♡」」 二組のデカパイがこすれ合う音が、俺におっぱい包囲網の完成を知らせた。


「ひぃぃ……っ♥」


「おぬしの体は、先ほどのパイパイ肉布団で、十分にメス臭がしみ込んでおる……♡ 残るは顔面のみじゃ♡

 124センチと132センチ、合わせて2.5メートルの爆乳が、おぬしの頭に総攻撃……♡ 性欲猿の脳みそに、デカ乳への消えない恐怖を刷り込む、『おっぱいおしくらまんじゅう』じゃ……♡」


「二度と生意気言えなくしてあげる……っ♡♡ 思いっきりブチかますから、覚悟してね……っ♡♡」




 ――むんにゅぅぅぅぅぅ~~~~~~~っっっ♡♡♡♡♡♡♡♡





「♥♥♥♥♥♥!!!!!!」(ぴぃー……ん♥!!)




 衝撃で、両腕が伸び切った。炎夏さんが支えていなかったら背筋までエビ反りになっていたことだろう。

 寄せて密度を高くした二人の爆乳は、俺の頭を谷間に沈めなかった。高反発の乳肉が、俺の頭を前に後ろに押し返し、ぶにぶにのデカ乳首が、顔面と後頭部に何度もスタンプを押していく。




「おしくらまんじゅう♪ おっされて、なっくなっ♪」




「うひひ……っ♡ おしくらまんじゅっ♪ おっされて、なっくな~っ♪」




「「おしくらまんじゅう、おされてなくなっ♪ おしくらまんじゅっ♪ おっされて、なっくな~~~~っ♪」」

 



 

 おっぱいが離れたりくっついたりするたびに、頭の中で火花が散った。

 それはまるで、洗濯機に巻き込まれているかのような心地。まったく痛くない力加減にもかかわらず、頭蓋骨がきしみをあげていた。おっぱいが大きすぎるせいで圧迫感が強まり、幻聴が聞こえているのだろうが――その音に俺は、本気で震えあがる。

 俺は今、彼女たちのおっぱいに、生殺与奪を握られている。炎夏さんとレイン先生の気分しだいでは、頭を潰されて殺されてしまう――そう感じて。

 



「うひひ……っ♡ ペースアップするよ律季くん♡ 

 ――おっぱいおっぱい、おっぱいおっぱい♡♡」


「むふふ……っ♡ 炎夏もワルよのぅー♡ 

 ――おっぱいおっぱい、おっぱいおっぱい♡♡」






「「おっぱいおっぱい、おっぱいおっぱい♡♡♡♡

  おっぱいおっぱい、おっぱいおっぱい♡♡♡♡」」






 

――どゆんどゆんどゆんどゆんっっっ♡♡♡







「~~~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!」




 ――ばしばしばしばし……っ!!



 掛け声を「おっぱい」に変えて、さらにペースアップする。おしくらまんじゅうのリズムさえなくし、ただただ暴力的におっぱいを頭部にぶつけるだけの「物理攻撃」。恐怖に襲われた俺は必死でシーツをタップするが、それでも二人はおかまいなしで俺をボコボコにし続け、「おっぱいおっぱい♡」と歌い続けた。

 息を吸うとフェロモンが呼吸器を詰まらせる。視界は肌色か闇しかない。まともに受け止めれば精神がもたなくなるほどのデカパイ地獄に、だんだん思考が閉じて行く。大量すぎる情報量おっぱいで脳が潰れていく。脳内物質が許容量を超え、多幸感が精神を壊していく感覚がする。




 二人の乳にこれ以上「浸かって」いたら、俺はきっと廃人になる――

 そんなバカみたいな考えが、現実味を帯び始めていた。




「えへへ……おっぱい気持ちいいね律季くん♡」「むふふ……♡ 大好きなおっぱいに埋もれて、おぬしも幸せであろう♡」


(…………♥♥♥♥)


「……くくく、さすがに限界か。反応できなくなってきとるぞ……♡」


「律季くんのことだし、これも演技かもしれませんよ? 油断したところで襲ってくるかも」


「どうじゃろうなぁ♡ ――ぱいっ♡」


「――ッ゛♥」(ぴくっ♥)


「あ、意識あるんだ♡ ――ぱいぱいっ♡」


「……♥♥」『ううっ、それやめてください……っ♥』


「ふふふ……彼、やめてくださいって言ってますよ♡ ホントに参ってるみたいですね♡ ちょっとだけかわいそうになってきました……♡」


「しぶとく抵抗するからこんな目に遭うんじゃ。自業自得じゃろ」


 おっぱいおっぱいと言われすぎて、似た音を囁かれるだけで体が反応してしまう。

 喉を動かす力さえ残っておらず、なんとか炎夏さんにテレパシーを送ったが、それだけでも相当な労力が要った。


「もうやめてほしいの? おっぱいでむちゅむちゅってされるの、もうイヤ? 

 だったら――セクハラはダメな事だって、認めて? 私にちゃんとごめんなさいして……?」


「……ぅ……♥」『……は、はい……♥ みとめ……』


「――ぱいぱいっ♡ ぱいぱいっ♡」


「あ゛あああっ……!?♥♥」『ううっ……♥ な、なんで……っ?♥』


「テレパシーはダメだよ。証拠残しておかないとなあなあにされちゃうでしょ? 

 ちゃんとレイン先生に聞こえるように口で言って。律季くんが謝ってくれるまでは、私ぱいぱいって言い続けるよ」


『そ、そんなぁ……♥』


(おいおい炎夏、目がヤバイぞ……こやつ、実は相当根に持つタイプじゃな。

 普段はチョロいくせに、強気に出れる時だけイキイキしおって……あとで律季に何されても知らんぞ? たまにはこういうプレイもいいかと思ってやっとるが、わし基本的に律季の味方じゃし)


「ほらぁ、早くしてよぉ……♡ ぱいぱい♡ って言うよぉ……?♡」


「うう……っ♥ は、はい……あやまり、ますっ♥」


 屈辱はなかった。ようやく解放される、という安堵で頭がいっぱいだった。手を変え品を変えのしつこいおっぱい拷問で、男のプライドまでが彼女たちの谷間にすり潰されてしまっていた。

 すっかりぬるくなったレイン先生のひんやりUカップから顔面を離し、四つのおっぱいに囲まれながら体を180度回転させ、炎夏さんを胸の谷間から見上げる。こうべを垂れるスペースさえないフェロモン空間で、俺は必死にカラカラの喉を震わせた。


「ほ、ほのかさん゛、に……ひどいことして、すみませんでした♥ かってにおっぱいもんで、もうしわけ……ありません、でした……♥!

 だから、もう……それ、やめて、ください……!!」


「ふふふ……♡ よくできました♡

 ――でも、ダーメ♡ やめてあげなーい♡」






 ――ばっ……ぢゅんっ♡♡♡♡♡




 

 絶望の宣告とともに、開きかけた現世への窓は閉ざされた。四つのおっぱいが再び俺の頭を挟み込み、むっちりした感触で脳髄を包み込む。

 「な、なんで……っ!」という抗議の声は出せなかった。唇がぱくぱく動き、炎夏さんのほかほかの乳肉に押し返されるだけ。そこは、おしくらまんじゅうで暖まって濃い乳汗が染みだした、JKアロマの総本山だ。雄の嗅覚に奉仕して性欲を奮い立たせるはずの雌の香りは、神経を犯す猛毒となって俺の感覚を麻痺させた。


「律季くんのセクハラ癖に、完全にトドメを刺したげる……♡ 二度とセクハラできないぐらい、私のおっぱいへの恐怖を植え付けてあげるわ♡

 いまの君は私の彼氏にふさわしくないもの♡ だから、変態な律季くんにはおっぱいでつぶれてもらうわ♡ 律季くんが清く正しい律季くんになるまで、おっぱい終わらないからね……♡」


「おやおや♡ 炎夏のやつ、めちゃくちゃなこと言っとるのー……♡ おっぱいで性格矯正などと、ひどい話じゃ♡ 

 しかし――言っておくが、別にこういうことは、今日限りではないからの?」


「……♥!?」


「わしは、おぬしに快楽を与えるための存在じゃ♡ おぬしにはこれからずーっと、この爆乳ハーレムを味わってもらうことになる……♡ あすも、あさっても、しあさっても……じゃ♡ つまりおっぱい四つに挟まれる贅沢が、これからおぬしにとって日常になっていくのじゃ……♡ これしきでへばっておるようでは身が持たぬ♡ 『わしら二人程度のハーレム』で満足されては、こちらも困ってしまうのじゃ♡


 爆乳まみれに慣れておけよ……リツキ・ミカガミ……♡


 かつての力を女たちから取り戻し、ルミナの器となるためにな……っ♡」







 ――ぱふぱふぱふぱふっ♡ むにゅむにゅむにゅむにゅっ♡ 






 ――「おっぱい♡ おっぱい♡ おっぱい♡ おっぱい……♡♡」「おっぱい♡ おっぱい♡ おっぱい♡ おっぱい……♡♡」




 ――「ッ゛ッ……♥♥♥♥ ぁ、ぁ゛……っ♥♥♥♥」




 天国と地獄を同時に味わえる「おっぱいおしくらまんじゅう」は、それから三時間ほどぶっつづけで続いたが――

 それが実際のところ十分足らずの出来事であったことは、挟まれている最中の俺には知る由もないことだった。

 

 行為の最中レイン先生が俺に囁いた奇妙な言葉も、その時の俺にはろくに聞こえておらず――終わった時には、何かを言われたことすらもすっかり頭から無くなっていたのだった。














「私は何をやっていたんだ」


「後悔するならやらないでください」


 炎夏さんが頭を抱えている。見えなくても気配でわかるぐらい恥ずかしがっていた。

 見えなくても、というのは、俺の視界がおっぱいで物理的にふさがれているせいだ。いま俺は炎夏さんにひざまくらされ、Rカップの下乳を顔面にあてられている状態。興奮で充血しまくった俺の目を癒すための、レイン先生考案「おっぱいアイマスク」である。

 あったかくてみずみずしい彼女の乳肉は、とくんとくんとかすかな心音を伝えてきて、思った以上に「着け心地」がいい。むちむちの膝枕も肉厚で、すごく頭にフィットする。疲れもあって、気を抜くとこのまま寝てしまいそうだ。


「それで、なにか『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』に変化などあったか?」


「「えっ……? あっ、そういえばそうでしたね」」


「……二人して目的を忘れるでないわ。おぬしらをイチャつかせるために場所を貸しとるのではないのだぞ」


 俺の性欲を高めれば、能力に変化が起きるかもしれない――それが、このおっぱい天国の当初の目的。

 感じる限りでは取り立てて変化はないが、それ以外にひとつ気になることがある。


「そういや炎夏さん、いま冷静になってますよね? 発情効果消えてたりします?」


「――あ、ホントだ、確かに消えてる……。でも私、一度も律季くんの手でイ……気持ちよくなってないよ?」


(あれだけ痴態を晒しておいて、今更そこが気になりますか……?)


「律季によって快楽を与えずとも、律季に触れることで性的興奮を解消できれば、発情効果も消える……か。

 まぁ収穫と言えなくもないが、使いどころは限られるな。律季がいる状況なら直接揉まれた方が手っ取り早い」


 『乳揉ちちもみ技巧スキル』の副作用の解消は、俺にとって炎夏さんとエロいことができる重要な機会だ。できることならゆっくり楽しみたい。それを手っ取り早く済ませたいというのは、よっぽど切羽詰まった時のはずだ。悠長に炎夏さんがS心を満たすのを待ってなどいられない。


「というか律季、おぬし大丈夫なのか? おっぱいを揉んで力を使う魔法使いが、おっぱい恐怖症になられたら大変なのじゃが……?

 炎夏も本当にそうなったらどうするつもりだったんじゃ? わしも一応乗ったが、まさか考えがないなんてことは……」


「――はっ!? そ、そうか……!! つい夢中で……!!」


「ふざけるなよこのド変態め!! 後先ぐらい考えんか!!」


「すみませんすみませんすみませんっ!!」


「――お、おい律季、大丈夫であろうな。これ結構な大問題じゃぞ。

 おぬしにおっぱい恐怖症なんぞになられたら、いよいよ悪の爪マーレブランケへの対抗策が無くなるのじゃが……」


 おっぱいで顔中覆われた間抜けな姿の俺に、二人の緊張した視線が注がれている……らしい。そんな気配がする。

 確かにあの「おっぱいおしくらまんじゅう」をされているときは、確かにおっぱいが怖く思えたが、しかしそれよりも――


「そうですねぇー……

 ――今は、先生のおっきなお尻が怖いですね」


「『まんじゅうこわい』か」


「特にパンツが見た……もとい、怖いです。そのパッツパツでムッチムチのタイトスカートの中身がどうなっているのか、考えただけでも恐ろしいです。もし先生が、パープルとかブラックとかの色をした大人っぽい下着を履いていようものなら、俺はきっと恐怖で死んでしまいます」


「もう死んじゃいなさいっ!」(むぎゅぅぅぅっ♡)


「むぅぅぅ~~!!」『あぁっ! 炎夏さんのおっぱい怖いっ! 彼女になってくれたらもっと怖い~♥!』


「ひゃぁぁんっ♡♡ な、なりません……っ!!」


「ブレないにもほどがあるぞ、おぬしら……。

 ――ふむ、しかし、このやり方ではダメ……か。満足させるのが駄目なのであれば、むしろ――」


「……? 先生?」


「炎夏よ、引き続き律季の目を抑えておくのじゃ。そやつにわしの姿を見せるなよ。

 ……あえて焦らすのが効果的と判断した。実験してみる価値はある」


「むぐ?」




 ――しゅる……っ♡ 

 謎の布ずれの音。一瞬の沈黙のあと、炎夏さんがびっくりして「えええ……っ!?」と声をあげる。

 今のは明らかにレイン先生が何かを脱いだ音。しかし上半身裸の彼女が今外せるのは、それこそスカートかパンティぐらいのもので――




「――!!!!!」


「わわわわ……す、すっごぉ……♡ お尻もすごいけど……あ、あんなに食い込んで……っ♡」


「くくく……律季よ、わかるか? 

 わしは今、スカートを外して、おぬしの方に尻を突き出した体勢をとっておる……♡ つまりは今、おぬしの腹の真上に、わしのパンツ一丁のケツがあるということじゃ♡ おっぱい好きのおぬしにとっては、あまり魅力的ではないかもしれんが……わしにとってはむしろ、胸よりこちらの方が自信があるのじゃぞ……♡」


 消し飛んだはずの性欲に、一気に火が点いた。もちろんおっぱいは大好きだけど、お尻もめちゃくちゃ大好きだ。

 レイン先生のデカケツ、あのパツパツスカートの中身……っ!! 学校のマドンナ、美人養護教諭のおパンツが、すぐそこで丸出しになっている!! これを拝見しない手はない……!!


「――うっ!?」(なんだ!? 動けない……!?)


「くくく……そう簡単に見せると思うたか? わしの全力の念力サイコキネシスでおぬしの身を縛らせてもらったぞ♡

 くやしかったら、今ここで覚醒してみせよ♡ そうでなくては、わしのパンティは見られんぞ♡」


「――う、うおおおおおおお……っ!!!!」(見たい見たい見たい見たい!!!!!!)


 全身全霊を振り絞ったが、念力で拘束された体はビクともしない。固定の強さもそうだが、膝枕されて寝た体勢で固められているので、どうやって力を入れて良いのかわからないのだ。起き上がることもできないし、力んでも無駄な力を浪費するだけ。


「うぅぅぅ、見たいっ……見たいっ! レイン先生はいま、どんなパンツをはいているんだ……!?

 覚醒しろ、俺の能力よ……!! いまこそ、先生の下着の色をこの目に映すのだッ!!」


「か、カッコ悪いけど……たしかにこれ、律季くんには一番の修行かも……!」


身体強化スフォルツァート! 念力サイコキネシス! 解析クリアボヤンス……『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』ッ!!

 うおおおおっ、動けぇぇぇぇぇっ……!! 覚醒しろ俺の能力よ……!! レイン先生のパンツを見せろぉ……!!」


「す、すごい……本当になんか目覚めちゃいそうな迫力だわ!」


「ほーれほーれ♡ がんばれがんばれ―♡ わしのパンツはすぐそこじゃぞー♡」


 俺はこれまで得た全能力を総動員し、枷を力づくで破壊しようとがんばる。

 だが、まるで体全体があおむけでトリモチに捕まっているかのようで、末端以外が全然動かせない。覗き見しようにも、炎夏さんも「訓練」に協力して、下乳を顔面に押し付けて来るのだ。間近で見る彼女のおっぱいは絶望的なまでの「面積」を誇り、まったく隙が無い。


「ううう……っ! み、見たいのに……!! 動けない……!! あ、あああ……っ!!」


「……あ、あれ? うそ……律季くん、泣いてる?」


「おいウソじゃろ? おぬしどんだけじゃ」


 無力感に、思わず涙がこみあげて来る。手足は動かず、おっぱいで直にアイマスクをされているので、それを隠すこともできない。

 なにが魔法だ。なにが『生命力の鉄拳リビドー・ナックル』だ。超常の力を持ちながら、パンツ一枚見られないなんて――


「よ、よーしよーし……。なんて言ってなぐさめたらわかんないけど、よーしよーし」


「ううう……ぐすっ」


「マ、マジ泣きではないか……? おい炎夏、おぬしがかわりにパンツ見せてやれ」


「イヤですよ!? というか、私のはもう何回も見られてるし……」


「わ、わしもこんなの想定外なのじゃ。もうちょっと流れを考えておったのに」


「……流れ?」


「……つまりじゃな。何度も言うように、わしは魔法使いとしては戦闘向きではない。わしの念力サイコキネシスごときに手こずっておるようでは、律季は悪の爪マーレブランケには到底かなわぬということじゃ。

 だが、逆に言えば――こやつが悪の爪マーレブランケと戦えるぐらいの魔法使いになれれば、わしの下着も見られるようになるのじゃ」


「いやいやいや、それはおかしいような気がしますけど」


「つっこむな炎夏……とにかく戦いに備えてちゃんと強くなっとけ、って話じゃ。もし悪の爪マーレブランケとの戦いを凌げたら、わしがパンツを見せてやる。

 わしももうちょっとちゃんとした論理展開を考えておったんじゃぞ。おぬしが泣くからグダグダになったんじゃ」


「――えっ!」


 意外な条件だ。勝つ、ではなく「凌ぐ」。敵に倒されず、生き残りさえすれば、ご褒美がもらえるということだ。

 ――では、もし俺たちが勝てたらどうなるのか?


「勝つ……じゃと? 機関入りして半月足らずの新米魔法使いが、悪の爪マーレブランケの一角を落とすなど、ほとんど偉業と言ってよいが……」


「じ、じゃあ――もしできたら、もっとすごいことしてくれますか!?」


「――あ、ああ。可能性は限りなく低いが、もし本当にできた場合は考えよう。『パンツを見せる』……以上のこと、を、してやってもよい」


「『パンツを見せる以上のこと』ッ!? それは具体的にどんなことですか!?」


「えっ!? あー、それは、その……っ」(あたふたもじもじ)


 慌てるレイン先生の反応から、これは相当なことができる――という感触を得た。

 泣いたりハッスルしたりな俺に、炎夏さんはドン引きしているが……しかしこれは、彼女にとっても他人事ではないのだ。


「じ……じゃあ! その時は、炎夏さんからもご褒美もらっていいですかね!

 具体的には、『マーレブランケ倒せたらキスしてください』!」


「え……えぇっ!? 私も!? しっ、しかも……ちゅう、するなんて……♡」


「そ、そりゃそうであろう……わしが恥ずかしい目に遭うのに、バディのおぬしが何もないはずなかろう」


「そもそも恥ずかしい目に遭う必要自体あるんですか!? なんかいつのまにか『戦ったらエッチなことする』みたいなルールになってますけど!」


「どうなんですか炎夏さん! キスしてくれるんですかっ!? いや、してください!!」


「う、うう……!! せっかく、さっきのをかわしたのにぃ……」


 荒い鼻息をしながら、炎夏さんを詰める。緊張で乳汗の匂いが強まるのを感じた。

 ――イケる。これは押せばイケる流れだ。経験から、炎夏さんが弱気モードに入っているのを俺は悟った。彼女のチョロさが最大限に発揮される状態。


「お願いです炎夏さん! 一生の頼みですっ!!」


「…………♡ わ、わかったわよぉ……♡ ……悪の爪マーレブランケを倒せたら、ちゅうもしてあげるわ……♡」


「ホントですかっ!?」


「だって君の性格上、ちゅうを突っぱねたら、あとでもっとひどいこと要求されちゃいそうだし……♡ 考えてみれば君とは、とっくにいろいろやっちゃってるしね……♡」


(全部自分への言い訳ではないか、このむっつりすけべめ……。付き合ってない男とはだか同然で絡み合って、事後には膝枕してやって、あげくキスの約束まで取り付ける? 高校生にしても爛れすぎじゃろ。ちゃんと好意を打ち明けてる律季の方が、よっぽど健全ってもんじゃ)


「……でも、言っとくけど、倒せたらの話だからね? 負けたらお互いどんな目に遭うか分からないんだよ……?」


「がんばります! 炎夏さんのファーストキスと、レイン先生の『パンツ見せる以上』を励みに!」


「その言い方やめんか。余計にやらしいわ。

 ……あと、それはあくまで未来の話じゃ。今はひたすら鍛錬すべき時。わしの乳を揉む効果についても、まだまだ調査の余地がある。今日の放課後……いや、昼休みにでも、また保健室に来るがよいぞ♡」


「――えっ!? きょ、今日ですか!? もうすでに、お腹いっぱいな感じなんですけど……♥」


「ああ。ただでさえ猶予は少ないのじゃ。悪の爪マーレブランケの奴らが来る前に、わしの乳を隅々まで犯してもらうぞ……♡」


「すっ、隅々まで……っ♥」


「――むー……っ」(私のおっぱいだってあるのに……)


 エロすぎる提案に期待がふくらむ。そういえば今回は途中から「俺を懲らしめること」に目的がシフトして、レイン先生のおっぱいをあまり揉んでいなかった。

 それを埋め合わせるためにも、今日中にレイン先生への乳揉みを完遂せねばならないだろう。ばっちりねっとり、隅々まで――


「……! ……隅々、まで……!?」


「うん? な、なんじゃ?」


「――炎夏さん、ちょっと失礼!」(……むんにゅっ♡)


「――ふぁんっ♡ り、律季くん……?」


 レイン先生の何気ない一言で降ってきた天啓――

 俺はいてもたってもいられず、俺のアイマスクになっていた炎夏さんのおっぱいを下から掴んだ。既に念力サイコキネシスは解けていた。


「おい、どうしたのじゃ律季。なにか思いついたのか?」


「ひぁんっ♡ んぅっ♡ ――くぅんっ♡♡」




 ――もんにゅもんにゅもんにゅもんにゅ……っ♡ 




 ――くりくりくりくり……♡ すりすり♡ なでなで♡ 




「はぁん……♡♡ あぁ……っ♡♡ さ、さかさまなのに、すごいよぉ……っ♡♡」


「……いや、すごいよじゃなしに。なんとか言わんか律季」



 ――間違いない。これは『乳揉ちちもみ技巧スキル』の新技のカギだ。

 そう確信した俺は、それからもしばらく、炎夏さんのおっぱいの感触を味わい続けたのだった。 





◆あとがき

 





 男のロマン、カップサイズ申告。

 数ある言葉責めの中でもトップクラスに好きです。ことあるごとに乱用していきたい。


 ここから先、新章に突入します。

 新エネミー「悪の爪」、および炎夏の親友「秋月螢視」にスポットをあてつつ、おっぱい揉みまくりのストーリーを展開していきます。


 ランキングに乗ったので投稿スピードを上げたいのと、リアルが立て込んでいるせいでオマケを書く暇がありません。

 作品の質だけは落とさないよう努力しますのでご容赦ください。

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