夜を明けさせる

「明けない夜はない」なんて言うけれど、


いつまで電球で我慢するのか。




「止まない雨はない」なんて言うけれど、


いつまで傘なんて持っているのか。




「春の来ない冬はない」なんて言うけれど、


いつまでコートを着ればいいのか。




蛍光灯も、傘も、コートも、所詮は仮初。


だとしても、私たちはそれを求める。




朝が来て、日が昇って、桜が咲けば、


どれだけいいのだろうか。


そうしたら、私たちはここから抜け出せるのだろうか。




だとしたら


夜を明けさせ、雨を止ませ、冬を去らせる。


それが全てなのかもしれない。

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