第20話 女子のいる勉強会
うん、俺が真面目になると、ややこしいことになる。
俺の生活の平和のためには、エロが必要だ。
まず、男だらけの日常から抜け出そう。
俺は積極的に女子に話しかけた。
これまで勉強したおかげで、勉強を女の子に教える機会が増えた。
タツオミのわかりやすい説明を真似することで、ウケがいい。
文系クラスなので数学の解説は重宝された。
大体にして、文系クラスは女子の割合が多いのに、なぜ俺は男子多数の理系クラスにわざわざ足を運んでいたのか。
正気を失っていたとしか思えない。
「リョウスケ君、最近すごいよね。勉強してるんだ。」
ユイちゃんと仲良くなってきた。
ユイちゃんは、おっぱいが大きい。
ちょっと机におっぱいが乗っかり気味だと思わず見てしまう。
「放課後、勉強教えてもらってもいい?」
「いいよ。俺も人に教えると、理解が深まるから。」
このセリフもタツオミの言葉だ。
最近は、ユイちゃんと友達に教えているところにハルマが迎えに来ることが増えた。
ハルマは、女の子と俺が仲良さそうにしてても何も言わなかった。
まあ、正妻の余裕みたいなものだろう。
ある日、ハルマとタツオミが二人で迎えにきた。
「え、リョウスケ君、タツオミ君と友達なの?」
「あ、うん。そうだけど。」
「タツオミ君て、部活やってないし、理系クラスだから話せる機会なかったんだよね!あのさ、タツオミ君にも勉強教えてもらえないかな……?」
……結局、またイケメンにとられてしまった……。
中性的なハルマじゃなくて、男らしいタツオミ派ね。
わかりました。
ん……いや、チャンスでは?
タツオミに彼女ができれば、万事解決だ……!
俺への興味を失い、それでいて勉強会も消滅にはならないだろう!
俺は天啓を受けた。
タツオミだって、女の子の良さがわかれば、俺なんかどうでもよくなるはずだ。
「わかった。ちょっと言ってみるよ。」
俺は早速二人に相談した。
―――――――――――――
ハルマは構わないようだが、タツオミはちょっと渋っていた。
確かにユイちゃんはあまり成績が良くない。
タツオミの勉強会としては難しいかもしれない。
だが、なんとか今日だけ……ということで、タツオミの家に行くことができた。
ユイちゃんと友達のカナンちゃんが来た。
ユイちゃんはタツオミの隣をキープして離れないし、カナンちゃんもハルマの横に座る。
いいんだ、別に。
そういうの、慣れっこだし。
ユイちゃんの、タツオミに対するフェロモンの出し方たるや、俺が教えてる時とは何倍もちがう。
さすが女の子は積極的だ。
うらやましい。
いつか、俺もそうされたい。
ただ、あのタツオミから教わっても、イマイチわからないようだ。
俺から見ても、まず自分で勉強しないと……って感じはある。
それを差し置いてもいい匂いだし、おっぱいは大きいし、太もももいい。
そうそう、そもそも、俺はそういう男なんだよ。
カナンちゃんはスレンダーで大人しい。
国語が得意でハルマに教えている。
知的な感じで、ハルマも素直に話している。
こっちはこっちでお似合いだ。
もしハルマがカナンちゃんと付き合っても、俺は祝福できる。
ちょっと寂しいけど。
終わりの時間になって解散する。
女子がいる勉強会は華やかだった。
部屋自体がいい匂いがする。
やっぱり、これが普通だよ。
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