田舎・無資格統合失調症患者が一般雇用時給1020円のパートタイマーに採用されるまでの経緯。(100%運でした)

──『田舎に職業の選択肢はない』──

☆☆☆


 2024年3月6日(水)。21時21分。休みの日。


 こんにちは。井上和音です。


 田舎では「仕事があるだけありがたい」という人が何人もいます。田舎で農家の手伝いで仕事をくれるおばあさんに対して、「仕事をくれて本当にありがたい」と言っているのを、NHKの全国の美味しいものを紹介する番組「うまい!」で放送されていました。


 「田舎のやつは、したい仕事も選べねえ!!!」


 とドンキホーテ・ドフラミンゴさんなら言ってくれそうですが、「じゃあ都会に行けばよくない?」という声もごもっともです。私は熊本に住んでいますが、同級生の多くが熊本市か、福岡市、大半は関西、関東へと旅立って行きました。


 そんな私も同じく、大学で京都へと旅立って行きました。「まず熊本に帰ってくることも無いだろうな。仕事をしているイメージが湧かないね」みたいな感じで、東京へと行くのが夢でした。


 システムエンジニアとかでカタカタパソコンを打っておけばそれでいいやみたいな軽い気持ちでいましたね。


 京都市で在学中に統合失調症に罹患します。半年後には実家に帰ってしまいました。終わり。


 終わった後も続くから人生って残酷なわけです。「終わったんです! 終わったんですよもう! 井上さん! 終わったんだから足掻いても無駄です! 終わったんです!」と言われても今日一日はTOEICの英単語、キクタンTOEIC800をずっと聞いていました。


 キクタンはどうでもいいとして。障害者として、それにガチものの統合失調症患者として実家に帰ってきたはいいものの。仕事がありません。田舎の障害者は「就労移行がいいかな? B型作業所がいいかな? どちらか選んでいいよ」と言われ「あの、障害者雇用って無いのですか」とハローワークで聞いても「B型作業所が障害者雇用じゃないのかい?」と言われ「ぴったり最低賃金しかありませんが、これで暮らして行けと言うのですか」と聞いても「ここは田舎だからねえ。生活保護とか考えてみたらいいんじゃないの」でお話は終わり。


 要するに。


 「田舎の障害者は、してえ仕事も選べねえ!!!」


 と、またまたドンキホーテ・ドフラミンゴさんにご登場して頂きました。これが田舎の障害者の特に統合失調症患者という重めの精神障害者の働く実状です。


 実状ではありますが、私は運よく普通の雇用のパートタイマーで働くことができました。これもたまたまで、それまでいた障害者の方が正職員になりまして、障害者いないかなと探していたところ、たまたま偶然田舎の統合失調症患者の私がのこのこと求人票を元にやって来たというわけです。


 本当にたまたま。


 実力も何もなし。


 絶対採ると言われ、採られました。最低賃金ではなかった。ちなみにフルタイム勤務でもなかった。暇があるので文字だけのブログを始めた。それが日課になった。


 みたいなのが今の私になりますね。


 「熊本で働いているイメージが湧かないね」と京都にいて就活をしていた頃の井上さんはそんなことを思っていましたが、正職員公務員試験の面接試験でも「君が働いているイメージが湧かないんだよね」と面接官からガチめに言われました。どうしろって言うんやという感じですね。「ジャンプを持ってきてジャンプを」と言われた感じとよく似ていますね。「統合失調症のあんたはいらない」という雰囲気を最初から醸し出しているのがよく分かります。


 年金さえ続けばもういいやという気持ちが強くなってきています。齢、29。もうすぐ公務員試験を受けられる年齢に上限が掛けられるので、もう少しの辛抱です。もう少ししたら「年齢制限があるから仕方ないよね」みたいな公務員試験受けたくないことへの言い訳をシステム上から言うことが出来ます。


 え? 障害者枠の年齢の上限は50歳くらいまである? 私はあと30年くらい公務員試験を受けなければいけないのか。


 嫌なら受けなければいいのに。多分、もう受けません。「君が働いているイメージが湧かないんだよね」と言われて「それ私も思います」と心の中で頷いてしまったので、フルタイムで働いている自分はもう存在しないのではないかと思っています。


 昨日まで株価やら最低賃金の話をしていたのに、今日は障害者雇用が決まるまでの個人的なエピソードを語ってしまいました。こうやってころころと話題が変わる辺り、統合失調症というよりも双極性障害というか、発達障害の気があるなと自覚してしまいます。毎日違うことを考えています。それは人間として当たり前か。


 今日はちなみに切手を買いましたね。My旅切手・第9集~四国編~。63円も84円もばっちり買ったので良い日になりました。特殊切手を集める趣味だけは続けていきたいなと思っています。それぐらいの贅沢はしていてほしいなと未来の自分に願っています。

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