第81話 タケル絡まれる
今日は先に収穫者ギルドに行って相談しました。食料品以外の販路を持っていないと言うことで、商業ギルドに話を持ち掛けてみるということでした。
なので僕には第10階層の探索をして欲しいと言われました。
収穫者ギルドを出たところで6人組の男達に取り囲まれてしまいました。
「よう坊主、てめえ最近生意気にもユニークダンジョンを手に入れたっていうじゃないか。てめえみたいなガキにそんな大層なダンジョンを踏破出来るわけがねえ。収穫者レベル30のこの俺様のパーテイーが有効に利用してやるからダンジョンの権利を俺に寄こしな」
ダンジョンの権利を譲り渡すなんて出来っこないのにこの男は何言ってるんだ?
高々レベル30程度で偉そうに。
そう言えば世間ではレベル10で個人専用のダンジョンが入手出来るとの噂話が有るのだとか聞いたな、僕はレベル50でやっと入手出来たというのに。そうかこいつ、僕が運だけでレベル10で手に入れたのだと勘違いしているんだろうな。
「じゃあ今日は貴方達を僕のパーテイに加入させますので一緒に
収穫しましょう。貴方達が収穫できた分は貴方達の物にしていいですよ」
「ああいいぞ、俺達の凄さを見せつけてやるよ」
と言うことで、僕専用ダンジョンの第1階層に来ています。
一体こいつらはどの様に収穫するのか黙って見物しましょう。
他人の収穫方法を見るのは初めてですから興味深々です。
ジャガイモ畑で手作業で収穫しています。マジックボックスとか持っていないようです。なんとも効率の悪い仕事ですね。
やっと1面収穫完了したところで
屈んで収穫していたせいで僕以外の奴らは腰が痛いの、動けないのと大騒ぎで角、牙に突き刺されて弾き飛ばされて誰もまともに動けていません。目の前で死なれるのも嫌なので助けに入ることにします。
スキル【収穫カッター】は使わずに、大剣で相手します。奥の手をこんな奴らに教える必要も無いですからね。
レベルが115になっているので、剣の重さも感じないし、ジャンプ力も人間離れしています。スピードも速いので奴らには魔猪が勝手に消えて行ってるように見えているでしょう。
この世界でのレベル表示は2桁までなので人前では今の僕のレベルははたったの15にしか見えないんですね。だからこいつら偉そうに絡んできたのですね。
また絡まれるのも面倒なので、少しスピードを落として僕の強さを見せつけてやりましょう。
ジャンプも3メートル位で止めて置いて、魔猪の首に大剣を振り下ろし一太刀で討伐していきます。今日の魔猪の出現数は14頭でした。スイートと2人だと4頭までしか出現しませんでしたから今ここにいる人数の2倍の魔猪が出て来るようですね。
それが解ったことだけが僕にとっての利点でした。
弱い連中が8人組でここに入れば16頭の魔猪を相手にしなければならないので、かえって不利ですね。こいつら程度のレベルなら全滅間違い無しです。
「ここまだ第1階層なんだけど、まだ続けるかい?」
「いいえ!恐れ入りました!俺たちが間違っていました。すみません。助けていただいてありがとうございました」
「「「「「済みませんでしたー!」」」」」
謝ってきたので、僕は彼らが収穫した分のジャガイモと彼らを纏めて地上に転送しました。
買取所の前に置いて、職員さんにポーションの手配をお願いして、代金はジャガイモの代金で相殺してもらうことにしてその場から去りました。
宿で待っているスイートを誘って10階層に行くことにします。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます