269 彼と彼女と④

岸澤「それでは、永遠にその右目と一生を共にするってこと?」

高峰「そのようだ」

岸澤「それでは今世でどんなに頑張っても、来世で必ず発眼するってことだね」

高峰「そういうことだね」

岸澤「この場面もその右目で見ることが出来るってこと?」

高峰「そういうことだね。今世も見ることが出来るから、見ようと思えば見れるね」

岸澤「そんな……」

岸澤は言葉を失ったようだ。

高峰「どんな事をしても前世から見られていて、また来世からも見られている。見ようと思えば今世も見れる。ある意味最強の魔眼だ」

岸澤「でもそれではあなたがその力に振り回されるってことだよね?」

高峰「そういうことになるね」

岸澤「そんなの、あんまりじゃない」

高峰「それでもこの右目を求めた僕の代償なんだろう」

岸澤「それは、高峰くんが永遠を捧げるほどの代償なの?」

高峰「そうなるね」

岸澤「そんなのは、あんまりだよ……」


残り268

〜続く〜

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