十七。交代
冬の夜、家を追い出されたボクは雪だるまに話しかけられた。「代わってあげようか?」うなずくとボクは雪だるまになった。ボクになった彼は、嘲りの表情を残して家へ駆けていく。笑いたいのはボクの方だ。毒親と暮らす地獄に比べれば、春に消える一生の方がずっとまし。もう代わらないからね。
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