第36話 採用面接の結果
……ゾエが帰って行った後。
「私としては……」レクスの母親はゾエにとても好印象を抱いているようだった。「彼女は採用したいですわね。ヴァリアンナは今まで甘やかした結果……少しワガママになってしまったから」
「基本的には同意いたします」
デボラは賛同した。って事はゾエは無事に面接を通ったのかな?
「基本的には……?」
「彼女の異性関係にどことなく危うさを感じますわ。……特に、年上の男性に夢想的に憧れている気配がいたします」
『そんなバカな!俺の愛人だったんだぞ!?』
『いいから黙れよ、デボラのおっぱいフェチ坊や』
『ぐっ……っ!!!』
「まあ……他には何か気になった所はありますかしら?」
「その点以外は申し分ありませんかと」
――結果として、ゾエは試験採用という形になった。1年間、何も問題を起こさなかったら、正式な家庭教師としてフェニキア公爵家に雇い入れて貰えるそうだ。
※ゾエは3年後にアグリッパさん(30年前に奥様と死別・子供なし)とくっ付いて、アグリッパさんを『ロリコン』『老いらくの恋』『キモい』『これだから男って……』『性犯罪者』『エロジジイ』『ほぼ介護じゃない』と女性から徹底的に罵声を浴びせられる対象にします。
でもさ……アグリッパさんなら、少なくともカインみたいにゾエを散々にこき使ってから捨てはしない。レクスを庇ってカインに殺されるまで、フェニキア公爵家に忠実に仕えていたしな。
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