第49話

「言霊による『転移座標指定』だと!?ルナ殿もアキト様に言わずとも劣らず凄いことを行うなうのですね」

「どういうこと?」

「はい、『転移座標指定』のコマンドは神に等しいものしか基本は使えません。ルナ殿は神の力を身体に宿していると俺は判断しました。」

「そんなに凄いことをルナがやったって事!?」

「まあ、アキト様……貴方様もかなり風変わりな事をへっちゃらでやってますけどね」

アキトは「あははは」と乾いた笑いをした。

すると後ろの方で誰かの話し声が聞こえた。

「おい!あの女の子可愛くないか!?」

「ほんとだ!!しかも二人もいるぞ!どっちも可愛い!!これは是非お近づきになりたいぜ!!」

(女の子なんていたっけ?このパーティ?)

『居ませんよ。私も男性体ですから』

(だよね?なら誰のことだろ?)

と、思っていたら手を握られた

「なあ、君!可愛い女の子だね」

「は?僕男だけど……それに28だよ。おっさんナンパしてどうするの?」

アキトは冷静に言った。

だがアキトは気がつかなかった。

その男がニヤニヤしていたのを

「…………へ?男?いや嘘だろ」

その男はアキトの顔を見た。

するとみるみると青ざめていく。

アキトの後ろにいるグラウディウスが鬼の形相になっていたのである。

「お・と・こ!?」

「そうだよ。僕は男だよ」

アキトは平然と答える

「そ、そうだったのか……てっきり、女の人かと……」

「はぁ、君って本当にバカなんだね」

ピコン

『キツイ一言』を取得しました。←変なの来た

『毒舌家』を取得しました。←ひい!?

『毒舌一家』←意味不明

アキトの一言にショックをうける 男は項垂れた。

「ああ!!俺の夢が崩れ去っていく~」

そして男は走って行った。

それを呆れた顔で見ていた

(全く失礼だなぁ~)

『あれが本来の人間です』

(え?そうなの!?)

「へえ」

「どうします?アキト様?」

「んー、どうしようもないよ?あんなこと言われてもさ」

『仕方ありません。無視で』

「そうだね、それしかないよね」

こうしてアキト達は街を出た

「さて、今回のクエストでの『箒茸(ほうきだけ)』についてだけどルナ分かる?」

『はい、まず、この世界の薬草と『キノコ』について説明させていただきます。この世界には二つの種類があり、1つは普通の『植物』。もうひとつは『モンスター』です。モンスターといっても動物との違いは、体内に魔力を持っているか否かです。ですから、この世界での『キノコ』は、魔物と定義されています。しかし、そのなかでも、毒性が強いものを『猛毒の菌類(たけのこうきん)』と言い、それらは食用としては適しません。また、それらの中で一番危険なもの、それが『キノコ』です。これらのキノコには必ず『鑑定』を使って下さい』

(うーんゲームでいうキノコ型モンスターがこれに該当するわけか。マイニコドとか)

『マイニコドは食用に適してますよ。シメジンは一般で食べられ、マツータッケは高級品です』

(これは日本と同じなのか)

『そうですね。この世界もといいますかラリアン国が日本に何処と無く似ています』

アキト達は森の中に居る アキト達は今『キノコ』の採取をしている。

ちなみに『シメジンの山』という焼き菓子があるくらい。

「アキト様あそこにキノコモンスター居ますね」

「ルナ?あれは?」

『はい、あれは『オオツチダケ(オオツキダケ)』です。この辺りでは一番危険なモンスターです。特徴としてはその大きさと攻撃性の高さでしょう。危険度で言えば魔王軍の『イビルバット』と同じくらいですね

ですが食用に適していてかなり美味しいそうですよ』

(なるほど)

「では倒しましょう。」

「『魔格士』今回は試したいから『脚術士』をセットいざ参る!」

『蹴り上げ』『サマーソニック』『雷神脚』!

「ふう」

ピコーン!

『脚力強化』を取得 ピコン! レベルが3上がりました。

『レベルアップ』

(これでLv4になった。しかし……なんか弱いなぁ。もっと強くならないと)←無自覚すぎる

「よし!一体撃破……したらなんか食べれそうな感じになったぞ」

『はい、キノコモンスターは撃破で食用とアイテム用に変化します』

(そうなんだ)

「よし!つぎ!」

「俺もやります」

グラウディウスも頑張った。

「ふぅ~なんとか終わったけど」

「アキト様には及びませんな」

「グラウディウスも頑張ったよ……か……帰ったら……その」

「なんです?」

「……!?……っ……なんでもない」

顔を真っ赤にしてもじもじするアキトをみてグラウディウスは

「(なんて可愛い人なんだ。俺は貴方様を一生かけてお守りいたします)」

(き、聴こえてなて無いもん)

伝心が作動していてグラウディウスの心の声を聴いてしまいますます真っ赤になるアキトをみて

ルナとルキエルは微笑ましい顔をしていた。

「よし!かなり集まったね……ギルドに報告する分と食用分の確保もできたし帰るか!」

「「「おー!」」」

葛の葉の都へ帰路。

まずは、ギルドへ報告しに

「はい、これはキノコの納品です」

「はい、承りました。では今回の報酬は金貨5枚です」

「ありがとう」

ルキエルと別れて

宿屋に帰って

今回パーティ参加していなかった。ルディアとアキゾメトルとグラウディウスを伴って酒場へ。

4人でテーブル席に座り

『ホーンラビットの唐揚げ』『野菜サラダ』『ポタージュスープ』『ジンエール』で食事をする。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る