第33話

「おかえりなさい。アキト様」

「ただいま、グラウディウス」

「アキト様、少し疲れていらっしゃいますね」

「まぁ、ちょっとね」

「今日はゆっくり休んで下さいね」

「うん、そうさせてもらうよ。その後夕食食べに行こう」

「はい、喜んで」

グラウディウスは、僕をベッドに寝かせてくれてから 一緒に横になる。

「アキト様、俺の抱き枕になってください」

「ああ、いいぞ」

グラウディウスは、僕を抱き締めながら眠った。

(心地いいなぁ)

グラウディウスの温もりを感じつつ僕は軽く寝た。

夕食時間になると

「アキト様。そろそろ夕食のお時間ですので食堂へ来てくださいとラムレスから言われましたよ」

「ああ、分かった。すぐ行くよ」

「はい」

グラウディウスは、先に部屋から出ていく。

僕も部屋を出る。

「アキト様!」

「ん?」


嬉しそうな表情をするグラウディウスを見て僕は、思わず頭を撫でてしまった。

(うわ!なんだこれ!可愛いすぎる!)

「アキト様!そろそろ行きましょう」

「ああ!そうだな!」

「はい!」

僕は、グラウディウスと一緒に部屋を出て食堂へ向かった。

僕はグラウディウスと食堂へ向かう。

「あら、アキトさん」

「やあ、メイア」

「グラウディウスさんも一緒なんですね」

「はい、いつも通りですよ」

「お二人共仲良さそうですね」

「はい、とても仲良くさせていただいております」

グラウディウスが答える。

「……良かったですね」

「はい」

食堂に着くと既にラウディさんとグラウディウスは席についていた。

「ラウディさん、明日はよろしくお願いしますね」

「こちらこそ宜しく頼むよ」

食事を終え部屋に戻ってくる。

「アキト様、温泉へ行きましょう。準備はもうしてあります」

グラウディウスは着替えとバスタオルを用意していた。

「ああ、そうだな。準備してくれてありがとう。」

僕達は、風呂場へと向かう。

脱衣所に入ると既に何人かが入浴していたので僕達も服を脱いで浴場へと入る。

「グラウディウス、洗いっこしよっか」

「はい!」


僕は、グラウディウスの髪を洗ってあげた。

「痒いところはない?」

「はい!大丈夫です」

「よし!流すよ~」

「はい!」

次に身体を洗う。

「えっと~、ここは自分で出来るから背中をお願いね」

「はい!」

グラウディウスに背を向けて座る。

「では、失礼します」

「どうぞ」

グラウディウスは、僕の背中を流してくれる。

「次は、僕がやるよ」

「いえ、俺はいいですよ」

「いいから背中を、向く」

「はい」

僕は、グラウディウスの背中を流す。

「じゃあ、今度は前だよ」

「はい……」

グラウディウスは、少し恥ずかしそうに前に向いて座った。

「では、いきますよ」

「はい」

グラウディウスは、僕の身体を丁寧に流してくれる。

「では、流し終わりました」

「ありがとう。じゃあ、入ろうか」

「はい」

二人で湯船に浸かる。

「ふぅー、気持ちいなぁ」

「そうですね」

「今日は一日お疲れ様だったなぁ」

「明日もアキト様は一日忙しくなりますよね……俺もできる限りサポートします」

「ありがとうなグラウディウス」

「はい!」

温泉から上がり身体をバスタオルで拭く。

「部屋戻るよ」

「はい」

部屋に戻りベッドで腰掛けているとグラウディウスが来て

隣に座る。

「どうしたの?」

「あ、いえ、その」

「ん?」


「アキト様はなんで誰にでも優しく接するのですか?こんな俺にまで」

「は?何言ってるの?親切に接して気分悪くしちゃった?」

「それはないです。寧ろ嬉しいです」

そっと口付けするグラウディウスと顔を赤くして

こつんとグラウディウスの額を叩くアキト。


「もう!グラウディウスったら、、あ、、夕食食べに行くよ」

「あ!、、ちょっと、アキト様」


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