2章 新たな足取り

第1話 唐突の訪れ、そして新たな足取り


「ふぁ…」


あくびをし、ベットからゆっくりと起き上がる。


さっきまでは、色々な光を見ながら過ごすことができていた。


だが、今は白黒でしかない。


奏空に現実世界リアルで光を見ることは許されていない。


もちろんテンションだって下がっている。



そんなとき、ドアを開け、入ってくるような音が響いた。


「…へ?」


「あ…やっほー。」


そう、稲荷が入ってきたのである。


そんなことは一切想定していなかった奏空であり、一言も話さず驚いている。


「…」


「…奏空?」


どちらも困惑しており、奏空は急に入ってきた稲荷に驚いており、稲荷は奏空がずっと驚いており絶句していることに。


その空気を破ったのは、一人の人物である。


「ちょっとまったーー!!!…え?」


あまり記憶にない人物が部屋へと入ってきた。


「え…結衣?」


そう、稲荷がぼそっと呟く。


「覚えてくれてたんだね!稲荷~~!!」


「うわっぷ!?」


目にハートを浮かべながら、稲荷に抱きつく結衣。


「ねぇ。」


「「?」」


「病室ではお静かに。ってさ、習わなかった?」


「「あ…」」


「なにか言うことは?」


「「ごめんなさい。」」


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