彼女は異なもの味なもの。〜まじ幽霊ってか？〜

第7話：まずは完全実体化だな。

朝、4時に、暇だっていうだけで、無理やり瑠奈（るな）に起こされた俺。

「眠いし・・・」

「朝から大騒ぎだよまじで」

「あ、ここ・・・布団のここ・・・ピラミッドみたいになってるよ」

「面白〜い」

そう言って瑠奈は、俺の下半身のピラミッドの先っぽの部分を指でプイって押した。

「またかよ・・・」

「叶多（かなた）・・・どんなに元気でもエッチできないよ」

「空元気〜」

どうやら俺は大の字で寝てて下の俺が元気良く布団も持ち上げてたみたいだ。

「分かってるよ・・・男の生理現象だよ」

「まじ虚しくなってくるわ・・・彼女がいるのにエッチできないなんてさ」

「私が気合と根性で完全に実体化に成功したら念願のエッチできるから・・・

可能性の問題だけど・・・」

「まじで？・・・今さっきできないよってはっきり言ったじゃん」

「今度はできるって・・・どっちなんだよ」

「できるとは言ってないよ？」

「できるかもよって言ったの・・・」

「イヤならいい・・・試してみてもいいかなって思って言っただけだから・・・

なのに・・・ぷ〜」

「あはは〜・・・だよな〜・・俺が悪かった」

「そりゃな、なんでも試してみないとな・・・分かんないこともあるし」

「ってことで、早速・・・」

「キャー、なにするの？」

「いま、エッチできるかもって言ったじゃん・・・」

「私が完全に実体化に成功したらって言ったでしょ」

「それに、できたとしても・・・私、昨夜お風呂に入ってないし今日まだ

シャワーだってしてないし」

「はあ？、風呂？・・・シャワー？・・・」

「幽霊が風呂に入ったりシャワーなんかするのか？・・・身体ないくせに？」

「実体化したらお風呂だってシャワーだって大丈夫です」

「あ〜すべては瑠奈の実体化にかかってるって訳か・・・」

「あ、そんなことより早く起きて支度しないと学校遅れるよ」

「８時までに行けばいいんだよ」

「4時なんかに起こすから、時間あり余ってるよ」

「朝エッチしてからでも充分、間に合うわ」

「あ、そうそう私、朝食作らなきゃ」

「お〜い無視か？」

「それに朝食たって作れないだろ？」

「なに俺から逃げようとしてんだよ」

「怖いの・・・幽霊になってはじめて処女を捨てるんだって思うと・・・」

「まじでよう分からん」

「その前にちゃんと実体化することに努力専念だな・・・」

「怖がるのも心配するのもそれからだよ」

「実体化したらき、なんだってできるようになるよ、生きてるのと同じような

もんだからな」

「要は瑠奈のやる気の問題だろ・・・おまえの気合と根性」

「まあ、気合はいいとして不安なのは根性のほうだな」

「瑠奈に一番、備わってないもんだろ？」

「そんなことないよ・・・便秘になった時だって根性で出すもん」

「それって、根性か？」

「まあいいわ・・・ウンコ出すくらいの気持ちでがんばれ」

「うん、がんばってみる」

「その結果次第で、今後の俺たちの生活環境が大きく変わって来るからな」

「そうだよね、私がなにもできない役立たず幽霊だったらタダ飯喰らいだもんね」

「幽霊は飯なんか、食えねえんだろ？」

「でも叶多・・・私が完全実体化に成功したらするんだよねエッチ」

「したっていいだろうが・・・俺の彼女だろ、俺たち恋人同士だろ・・・」

「ったく・・・むしろ、できるようになったら喜ばしいわ」

「それに、さっきも言ったけど、おまえが実体化に成功したらエッチだけじゃ

なくて寿司だって焼肉だって食えるんだぞ」

「そっか！！、そうだよね、・・・すし、すし〜、やきにく、やきにく〜♪」

「瑠奈、完全実体化めざしてがんばるっ！！」

その調子だよ瑠奈・・・世の中生き抜いていくのだって、気合と根性だ・・・

それと愛だよ、愛。

とぅ〜び〜こんて乳。