海屋敷怪異譚
海屋敷こるり
鬼は外
友達の家で宅飲みしてて。
暇だったんで、豆まきでもするか。ってなったんで、コンビニで豆買ってきて撒いてたんです。「ふくはーうちー」
狭いワンルームなんですぐ撒き終わっちゃって、残った豆を適当にベランダに撒いておこうと思ってドア開けたら、暗闇の向こうから同じような豆がいっぱい飛んでくるんですよ。「おにはーそとー」田舎なんでもう真っ暗なんですけど、漏れ出した蛍光灯に照らされてちっちゃい赤い手がひらひらしてるのが見えた気がして。
もうみるみるうちに部屋中豆だらけになっちゃって。
それで、
「あ、そっか。こっちが外だったんだっけ」って気づいて、自分がいるのが友達の家じゃなくて近所の空き地だったことにも気づいて、そんで、さっきまで一緒にいた奴が誰だったのかも、思い出せなくなりました。
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