元英雄の俺、平穏な人生を求め魔法学院の教師になるものの生徒が勇者と大魔王で超大物すぎて平穏な教師生活を送れない
ちーずけーき
第1話
『すごいね、君。英雄なのに最後はこんなあっさりな死に方するんだww』
「あっさりな死に方ですまんな」
眼の前のちっこいが光の玉がふよふよと浮いている。これは本来人間では会えないような高貴な存在、創造を司る神アルファ・リン・ファイナル。簡単に言えば世界の中心核のような人物だ
「そういや、契約は?」
『あー、転生についての契約ね。別に君は魔王も討伐してくれたし条件はなしでいいよ。まァ欲を言うとさ、大魔王も討伐してほしかったけどねー。ほら、私は創造は出来るけど壊したり存在自体を消すのは無理なんだよ』
「ホント神様とか言って崇められてるくせに馬鹿ですよね」
『な、侮辱は許さないよ!私は偉い神様だから侮辱したら地上の信者が暴走しちゃうもん!』
そう、この神様は超が付くほど馬鹿なのだ。自分で世界のバランスを整えるとかいいながら大魔王や魔王という存在を創ったくせに操るのに失敗して暴走してしまって世界レベルの脅威を生み出してしまったり、間違って味方の天使を殺してしまったとか失敗の二文字で済ませられないくらいの迷惑をかける天才なのだ。そのせいで沢山の英雄という名の犠牲者が山程できている。俺もその犠牲者の一人だ
『で、本題に戻るけど英雄くんはさぁ、次の人生どんなふうに生きたい?要望がなかったらこっちで勝手に決めるからあったら10秒以内に早く言って』
「人生、人生ねぇ」
考えたことなかったな。人生って。小さい頃から
『はい終了〜時間切れで〜す!英雄くんの次の人生は私が決めま〜す』
「は?」
へ?終わるの早くね?
『因みにぃ〜英雄くんの次の人生はこの天才女神アルティミス様がもう既に考えておいたのだ!フハハハ。どうだ!驚くが良い!人生名は名付けて〜"前世の能力引き継いで美少女になってもう一回大魔王討伐チャレンジ"でぇす!いえーい!!!!』
ダッサ、ネーミングセンスの欠片もない。お前よくそれで神様やれてんな。ある意味尊敬するよ
『無言ってことは気に入ったんだね!?よかったぁ』
「は?気に入ってませんけど?」
『じゃあいってらっしゃーい』
無視かよ。無視が一番悲しいぞ。いつも無駄にペチャクチャ喋ってるのにここだけ喋らないのかよ。こうして、俺はもう一回英雄として復活して大魔王討伐に挑んだ。三日三晩戦ったが結局最後の方には決着が見えなくなって終わったんだけどな。まあ三年前の話だ。懐かしいな。その後、俺は引退し王立魔法学院のS級クラス担当の教師になった
「ルルせんせー!テオドールがまたアタシに内緒で女の人と話したのー!これ浮気だよね、だよね!?」
「別にテオドールは勇者だから色んな人から頼られるから、だからしょうがないと思うけどな」
「もーせんせーの裏切り者ぉ!」
まあこういう少し強いだけの無害な生徒はまだいい。だが俺が担当するクラスには二人の
「はい、注目。今日の俺の授業はこれで終わり。みんな寮に帰って休めよ。じゃ、バイバイ」
あー、今日も俺の首は繋がっている。これで一日寿命が伸びたかな?さーて、俺にはまだ仕事が残っているから職員室に帰るか
『ルル、今日は授業が終わるのがいつもより0.58秒早かったよ?もしかして、僕がいつ人を殺すかわからないから緊張してるの?あはは、安心して。僕は君の傍にずっといるからね』
ゾワッと寒気がする。先程まで大魔王がいた席を見るともういない。怖えよ。ワザと念話で話しかけるのも怖いし、一瞬びっくりしたわ。ったく何が『僕は君の傍にずっといるからね』だよ。普通に2監視じゃねぇか。まァ俺じゃなくて普通の女子で、アイツの正体を知らなかったら顔も神の趣味で国宝級のイケメンだからこんな気色悪い台詞でもキャーキャー言うだろうけどさ。相手が悪いんだよ。あー、あと勇者テオドールとそのハーレm...女子共の件を解決しないとな。生徒たちから苦情が来ている。主に女子共の報に。やることがいっぱいあるな〜。明日まで俺が生きれますように。この体はまだ19歳だからな。これで死ぬと流石に理不尽だぞ
「せんせー、どしたん?顔色悪いよ?」
「そうかな?気の所為じゃない?」
気の所為じゃないって言いたいけど教師になると言えないのもつらいよね
元英雄の俺、平穏な人生を求め魔法学院の教師になるものの生徒が勇者と大魔王で超大物すぎて平穏な教師生活を送れない ちーずけーき @04110411
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