第19話 覚醒 〜 Sofia Awake ep5

 自販機でジュースとお茶とビールと氷を買って帰り、二人で乾杯しなきゃだ。

 黒子は記憶が今は抜けているから、オレの昔話がメインだ。育った田舎のこと、都会の大学でのこと、趣味や仕事の展望など、黒子は興味深く耳を傾ける。


 そろそろ深夜にかかる時間帯、黒子に昨夜から使っている寝台で休むことを勧める。すると、意を決した顔つきで黒子は話し始める。


「あのね、私たち、日付変わったから出会ってまだ二日目だけど、もう、お互いに大好きだし、プロポーズもしてくれた。わたしはもう、夫婦になったようなものだって思ってる。だから、あの、そ、その、えーと、その、一緒に寝ない?」

「え? えーっ! 一緒にって、えぇーーっ。な、何を言ってるか、わかってる?」


 黒子は赤らめた顔でモジモジしながら、コクリと頷く。


「あぁ、体調がまだ回復してないから、一人だと怖いってことかな?」


 首を大きく横に振り、焦れったそうに口を開く。


「お風呂のときも言ったけど、わたし、あなたに首っ丈なの。それは、記憶が戻っても変わらないと思うの。絶対にね」

「う、うん。同じことを聞いたし、何回聞いても嬉しい」


「それでもまだ、あなたは不安だって言うでしょ? そんな不安を取り除きたい、と思ったの。私はバージンよ。記憶がなくてもそれくらいはわかる。それに、すればあなたにも伝わると思う。私だって怖いよ。たぶんすごく痛いし。でもあなたに捧げたい。それは紛れもなくあなたが私の一番になるという意味だから、不安要素は消えませんか? 要は「既成事実を作ってしまえ大作戦」なの。そうすれば、記憶が戻って他からの横槍が入ったとしても大丈夫じゃない? なんなら子供つくっちゃう? あなたと私の子供なら絶対可愛いもん」


「こ、子供? ちょっ、ちょっと、早い早い、早すぎるよ。オレも結婚を決意したんだから、君と子どもたちとの未来予想図だってあるし、子どもが早く欲しい気持ちもある。でもまだ結婚前だよ。それに子どもできたら、君とイチャイチャできなくなるやん。オレが、じゃなくて、君がそれどころじゃなくなって、オレ相手にされなくなるの。家族計画だけはキチンと考えよう? それとオレの不安要素のことなら、もう考えなくて大丈夫。オレが頼りなさすぎなんだな。腹は括るし、何があっても君の一番はオレが勝ち取る。だから、オレのために怖い思いしなくっていい。それに初めては絶対にオレが貰うから、大丈夫。予約済なんだから慌てることはないよ」


「うん。あなただから、こういう展開になると思ってた。ここまでは予想通り。でもね、さっきの話以外にも、別な不安、というか、悪い予感があるの」

「えぇ? どういうこと?」


「えっと、繰り返すけど、私はあなたに首っ丈。そこは変わらないわ。もう、決定事項に等しいくらいね。まだ記憶は戻らないから、はっきりしたことはわからないけれど、記憶が戻ると私の周囲から、抗えないほどの圧力がかかって、引き裂かれてしまいそうな悪い予感がするの。私にはどうやら何か不思議な力があるみたいで、身体の回復とともにその力が少し戻りつつあるの。それで、その力から感じる予感というか、示してくれる方向、というかお告げのようなものがあって、あなたと結ばれることで、その悪い予感は回避できそうなの。私は不思議な力を宿す、得体の知れない存在みたいで、あなたはそれをどう思うのかも心配なの。もしかしたら私、悪い悪魔の手先かもしれないよ? それを踏まえてなお私を愛せる? 少し考える時間をとるから、今の話を理解した上でのあなたの選択を教えてください」


「え? もう答えは一択。とっくに決まってるよ。そういうことなら今夜ひとつになろう」

「早っ、でも本当に?」


「もちろん! 不思議な力は最初から感じていたよ。たぶん、それも込みでメロメロになったんだと思う。もし悪い悪魔だったら、君を奪い取ってオレが守る。そうじゃなきゃ、オレも付いていく。君と心を通わせることが叶った今、引き裂かれる未来なんて絶対に受け入れられない。それに、君のことが大切だから、時間をかけて君との距離を縮めていくつもりだったけど、そんな悪い未来を回避するためなら、もう何の躊躇も遠慮もいらない。君のことが好き過ぎるオレなのだから、ホントはすぐにでもOKなんだ」


 大義名分得たりだね。


「ウェーン……グスン。良かったぁ。選んでくれたぁ」

「当たり前だろ? 共に歩んでいく誓いは立てたもの。君が嫌がらない限り、運命共同体なのだ! わかった?」


「ヴン、ズズズッ、ハダビズ、うぅ」

「ほら、ティッシュ」

「アジガド、ズズズッ、チーン」

「落ち着いた?」

「ヴン」


 泣きっ面のまま、彼女を優しく抱き寄せ、お姫さま抱っこする。ベッドに向かい、そっと寝かせる。


「じゃあ、改めて。一度だけ確認するよ。キッカケは、悪い予感の払拭のためだけど、そんなの関係なく、オレは君を愛してる。君の初めてはオレが奪うし、オレの生涯は君とともにあり続けたい。君とオレの神聖な儀式を始めるよ? やめるならまだ間に合うけど、覚悟はできてる?」


 黒子はコクリと頷く。


「わかった。愛してる」


 そう言って、まずは唇へのキス。そして涙の跡、それから全身へとくまなく優しくキスをする。愛おしさも上り詰めた頃、どちらからともなく頷き、頷き返す。ンッ、彼女は声を押し殺したあと、一瞬痛みに歪んだ表情を見せたが、すぐに柔らかい優しげな表情に戻る。

 と、一息すると、今度は涙を零し始めた。やはり痛いのだろうか? いや、その表情は喜びに打ち震えているようにも見える。その表情の向こうには、まるで女神かのごとく慈愛に満ちながら、強く優しい女性であろうとする気高き姿が垣間見える。美しい。愛おしい。なんて幸せなんだろう。


 黒子に向けたその思いと強さを強く認識しつつ、そのすべてをこの命にかけて守り抜く、強く固く心に誓い刻み込む。その瞬間、軽い脱力感とともにぞわっと何かが身体から抜け出していく感覚を覚える。

 と、そのとき、最初に遭遇したときと同じように、彼女の肢体がうっすらと光を帯び始める。神々しい。まさに女神の化身ではなかろうか? と、一息おいて、急に脳裏に巻き戻しのような大量の映像が流れ込む。なんだ? 何が起こっている? 映像の中には、なんか黒子に似た金髪碧眼の美少女が見える。


 目の前の彼女も同じように驚きを隠せない表情に見える。そして、同じように驚いているオレを不思議そうに見つめている。そう思っていると、彼女が纏う光のベールのようなものが、どんどん光を増していく。そして周りがカッと光り、目が眩んだ。目が少し慣れ始めると、光はフワッと霧散していった。


「え? 誰? アレ? 黒子じゃない!」

「うふふ。私よ。でも黒子じゃないわ。すべて思い出したの。私の名前はソフィア。16歳よ。でももうすぐ誕生日で17歳になるわ」 (←ウソ。背伸び盛り。本当は16歳になったばかり)

「え? ソフィアさん? え?」


 状況のあまりの変化にアタマが拒絶反応、というか、考えることを諦めたのか、脳が停止状態になっている。目が眩んでおかしくなったのか? 目をしきりに擦るオレ。


「あぁ、髪と眼の色が違ってびっくりしたのね? ちょっと待って。ムン! これでどう?」


 さっきまでの黒髪黒眼の黒子に戻ってた。


「あ、あぁ、黒子。良かったー。戻ってきた。なんかオレ、さっきの光にやられたのか、目がおかしいみたいなんだ」


 自分の知る世界に戻れたような安堵感。地に足が着いた感じで心が落ち着く。そう、もっと安定を求めたいから、黒子に抱き付き、抱き締める。


「私はだぁれ?」

「黒子」

「ぶっ、ぶーっ、ソフィアだよ。私の名前はソフィアなの。記憶が戻ったのよ」

「あれっ? さっきも聞いたような……」


「うふふ、大丈夫かしら? それでは私はだぁれ? ふっ」


 またまた金髪碧眼の美少女現る。


「ソフィアさん? あれっ? さっきまで髪黒かったのに。さっきまでひと……つに? 黒子で……ソフィア?」


 指差し確認してみた。さっきから抱きしめたままだったから、間違いない。目の前にいるのが黒子で、ソフィアだ。


「きゃー、もう、どこ見て確認してるのよー? もぉ、この姿で、見られるのははじめてだから、改めて恥ずかしい」


「つまりどういうこと?」

「んーとね、私の本当の姿が今のこの姿」

「ほぉほぉ」


「あー、そんな舐め回すように見ないでー、恥ずかしいよぉ。ドキドキもすごくなってきたぁ。お願い、キスして。それでギュッと抱きしめて!」


「わかった。ぎゅー、っとね。うん、オレも少しだけ落ち着いてきた。しかし、黒子もなかなかの美人で可愛らしかったけど、こちらのソフィアは、ふわふわな金髪で綺麗な碧い目。まるで天使と見紛うような美しさだね。感嘆の溜め息しか出ないよ」


「あ、ありがとう。それでね、前に言った、私の中に宿る不思議な力ってのをキチンと制御できるようになると、本来の髪と眼の色であるこの姿に戻るのね。けれど、生まれてから数年の間や、さっきまでみたいに力を制御できないとき、そしてキチンと力を発揮するとき、力が作用して黒髪黒眼になるみたいなの」


「不思議な状況なのは理解した。まぁ、これから時間をかけて馴染んでいけばいいよね?」

「ところで、さっき、私の記憶が戻るとき、私の中で蘇る情景に反応していたように思えたのだけれど、あなたにも見えていたの?」


「あぁ、何だったの、あれは? ソフィアの記憶ってこと?」

「えぇ、今の私の髪の姿が見えたのなら、たぶんそういうことだと思うわ。私の記憶が雪崩れ込んできて、おかげで記憶を取り戻せたの。でも、おかしいわねぇ、今までそんなことができたこともないし、できるって聞いたこともない。もしかして、今あなたと同調できていて、私が思い浮かべるとそれが伝わったりするのかしら? ちょっと待ってて。私の子供の頃を思い浮かべて見たけど、どう? 見えるぅ?」

「おぉ~! か、か、可愛い~? ソフィアの子供時代の映像なの、コレ?」


「あー、やっぱりそういうことか。何で同調してるのか? それは濃いつながりがあるからかな?」

「濃い、つなが…り?! ん?」

「あーん、やっぱり見たぁ。ぃゃん。見ちゃだめぇー、言わなきゃ良かったぁ。恥ずかしいよぉ」


「あぁぁ、そっかぁ、そういえば、ずぅーっとひとつだね。んーー、れしい! 嬉しい嬉しい。すっごく感激、感動中、ドキドキドキドキ。もう言葉にならない極上の幸福感」


 言葉でドキドキの度合いを表現しながら発信してると、まるでそれに同調するかの深さで笑みを返してくれるソフィア。そんな無言の返しもひとつひとつ滲みてくる。堪らなく幸せ。


「あぁ、このドキドキにもう耐えられない。またこのまま抱きしめて良い?」

「うん」


「では、ぎゅーっと。なんか切な嬉しい、ってそんな言葉あったかわからないけど、そういう気持ち。胸が嬉し苦しい」

「あぁ、なんかわかるかも」


 それからは、同調状態か否かで、起こる違いをいろいろと検証してみた。同調している状態では、思い浮かべるものがそのまま相手にも映像として伝わるようだ。映像が伝わる以外についても、何か違いがないかをソフィアに尋ねてみた。


「あー、あなたと一体になっている実感がすごくある。それと、そう感じる理由でもあるのだけど、あなたから、なにかこう、エネルギーみたいなものが流れてくるのを感じるの。キスのときも同じような感じはあるのだけど、今のこの状態は何十倍? 何百倍? くらいは違うかもしれない」


「え? オレ、充電器みたいな?」

「あぁ、そのたとえ、ドンピシャなのかもしれない」


「うぅ、なんか物に例えられるのは切ないような……。でも、それって、何か思う節でもあるの?」


「あぁ、物とか、そんなつもりではなかったの。でも、充電されたみたいな感じだったからつい。ごめんなさい。そう、うん、思う節というか、私、あなたと出会って、実はまだ1日も経ってないでしょ? しかも実際死んでいたみたいだし、傷だって大小合わせるとたくさんあったし、記憶だって失ってた。体も満足に動かせなかった。なのに今は記憶どころか、身体全快、お肌ツルツルでどこをケガしていたかもわからないくらい」


「あれっ? ホントだ。赤ちゃんの肌みたいだ。すごいね。そう言えば、あちこちケガしてたよね? でも今は傷跡も見つけられないね」

「でしょ? すごいのよ。でもすごいのはあなたよ。もちろんマッサージも効果絶大だったよ」


「でしょでしょ? マッサージでよければ、いつでもやったげるよ」

「ありがとう。それすごく嬉しい。けれど、あなたがくれるキス。くれるたびに力がジンワリ回復していくし、小キズくらいはかんたんに消えちゃうくらい。最初は、私の治癒力ってすごい、って勘違いしてたけど、キスの頻度が増えてからがすごかった。私じゃなくあなたの力なんだって自覚させられたわ」


「そ、そうなの?」

「そうなのよ。でもね。ところがどっこい。さっきの、その、つながり? ぃゃん、やっぱり見たぁ、顔が火照ってくるよぉ」


「ごめん、つい。でも、ソフィアだって、見ないけど、目が泳ぐじゃん? え? なに? あ! ってなるじゃん。不可抗力だよ」

「あ、あぁ、そうかもしれないけど。まぁいいわ。えっと、もう全開のエネルギーがドバーって入ってきて、いっぺんに何もかもが回復しちゃったのよ。そのすごさに愕然としちゃったわ」


「そのドバーっての、ちょっと思い当たる節がある。その、さっきの初めてひとつになったとき、たぶん痛かったはずだけど、なんか嬉しく思ってくれて、喜びの涙を流しているように見えて、オレの中で愛おしさが爆発的にこみ上げてきて、オレが一生守ってやるぞって決意して、なんか放ってみる感覚でいたら、身体からなにかがするっと抜けて、次の瞬間、黒子がピカッと光って気が付いたらソフィアがいたんだ。よくわからないけど、オレがしでかしていたみたい?」


「あぁ、そういうことだったのね。ううん、痛さよりこの幸せのほうが何万倍も大きかったの。そう、心からの思いを送ってくれてたのか。そう、うん、うん、……ズッ、ヴン、また込み上げてきた。バダビズ、ズビッ、ジアバゼ、ヴーン、ビェン」

「はい、ティッシュ」

「アジガト。チーン」

「可愛い、ソフィア。……落ち着いた?」


「うん、もぅ大丈夫。幸せだね。私。それでね。話を続けるね。私は特別な力をこの身に宿しているから、他の人とは違っているという自覚があるの。逆に言えば、他の人は特別なことは何もできない普通の人ということになるの。そう、ママと自分以外の特別な人に会ったことがないの。だけど、あなたは私とは違う、また別の力を秘めたすごい人なのだと思い知らされたわ。私にも癒やしの力はあるけど、それとは全然桁違いだったと思う。記憶まで取り返せたし、私の宿す力から感じる予感があなたと結ばれることを指し示したのは、こういうことも織り込み済みだったのかもしれない、って思うの。あなたと出会えたことは、偶然が重なった結果だと思うけど、でも偶然なんかじゃなく、これはもう運命が引き寄せた必然の出会いなのではないか? って思えて仕方がないの。あなたは運命の人よ。あなたのいない人生なんて考えられない。ずっと一緒にいてくださいね。そして末永くよろしくお願いします」


 寝ている状態だから、空中に三つ指つくジェスチャーで頭をぺこりともたげる。

 でも、あれっ? それ確か日本の風習では? 


「もちろんだよ。こっちからお願いしたいくらいだ。でも、なんでそんな作法知ってるの?」

「エヘヘ。私ノ祖先、日本人イル、アルね」


「くふっ、またなんで中国人が日本語を話すようなしゃべり方するかな? よく知ってるね。というか、えぇ? 日本人の血が入ってるんだ。あぁ、だから、黒髪黒眼は、その影響を受けてるってことか。ふぅん、そうなんだ。少し親近感わいたよ」

「エヘヘ、そうでしょ? なんかお話が楽しくてすぐに脱線しちゃうね。まだまだお互いを知らないから、話せることはたくさんあるねー」


「そうだね。じゃあ、話を戻すけど、つながっ……んふ……てる状態……」

「もぅ」

「あ、つい。愛してる。ソフィア」

「にへ。私も」


「それでね、たぶん、同調……してるときに記憶とかのイメージを思い浮かべると、もしかしたら、オレからもソフィアに送れるのかな? っていう疑問があって、確認してみるよ」

「それいいね。やってみよ!」


「じゃあ、初めて会ったときのソフィア」

「あー、見えるよ。すごいすごい。じゃあ、ソフィアのちっちゃいとき」

「オー、か、可愛いぃ。あれっ? 声も聞こえるよ? アハハハ、可愛い声」

「あぁ、あくまで記憶だから、覚えてないところや見てないところは曖昧になるね。変な感じ。でも、こんなすごいこと、できるのは私とあなたの間だけだよね、きっと」

「そうだろうね」


「あっ、そうだ。私たち、お互いをよく知らないから、これからひとつひとつ知っていこう、って言ってたよね。言葉だけだと伝えるのも大変だし、時間もかかるけど、この能力? 使うとまさに一目瞭然で、早くていいんじゃない?」


「うん、オレも同じこと考えてた。よしやろう。あー、でもね、まだ大丈夫だけど、たぶん、疲れもでてきたら、この能力って支障でちゃうと思うんだ。だから、所々でちょっと休憩もはさみたいし、ソフィアも補充したいけどいいかな?」


「私を補充って?」

「うん、ときどきキスしたい」

「あ、私もしたい。さんせー」

「それと、ときどき、ぎゅーっと抱きしめたい」

「私も私も」


「それから、えーと、その、10秒くらいでいいから、胸に顔をうずめたい」

「え? 私の?」

「う、うん。ダメかなぁ?」

「い、い、いいよ」


「やったぁ。それと、その」

「え? まだあるの?」

「うん。そ、そのぉ、ち、ち、チラ見したい」

「え? 恥ずかしいから、いいよって言いたくないけど、もぅ、とっくに何度もしてるじゃない」

「それはそうだけど、少し違くて、その、あの、ひとつになる前にチラッと拝みたいなぁ、と思いまして」

「え、え、えぇーっ、だめぇ、恥ずかしすぎるよぉ」


「ふぅーっ、きっと元気が出ると思ったんだけどなぁ、そう……、仕方ない。根性でがんばるよ」

「あーん、もう。そんなにションボリされたら私もつらくなってくるじゃない。元気が出るのよね?」

「うん!!」


「んもー、短めにしてね。ううぅ、穴があったら入りたい。恥ずかしすぎるぅ…」

「え? やったぁ。じゃあ、ちょっと休憩しよ! 何飲みたい? お菓子食べる?」

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