好きだから。

如月もなか

プロローグ

『…す、好きです!!私と…付き合ってください!』


『……ありがとう………』




私は、その場から逃げ出した…


聞いてしまったんだ…あなたの本音を。


もう、その続きを聞きたくなかったんだ。


捨てなきゃいけない、諦めなきゃいけない。


わかってる、わかってるのに、わかっていたのに…


わかってたんだ。自分でも最初から…この気持ちが恋だと気づいてしまったその時から…


だって、これは『叶わない恋』なんだもの。


あなたを諦めるために、あなたの嫌いなところをあげようとした…でも、それで


も、何個かある嫌いなところよりも…たった一つのあなたの大好きなところが勝


ってしまうの…


他の誰かを好きになろうとしても、結局、無意識に目で追ってしまうのはあなた


だけなの。


すれ違うたびに、少しの時間だけでも話せるのが嬉しいの。


しょうもない事で笑い合える日常がとっても幸せなの。


目があったら、イタズラっぽい笑みを浮かべて笑ってくれるところも好きなの。


帰り道、あなたと一緒に買って食べるアイスは特別においしいの。


ずっと、あなたの隣にいたいの___





私は__あなたを好きになってしまったの。大好きなんだよ_______


どこにも行かないでほしい。あなたの隣は私が良い。


あなたの隣でずっと笑っていたいの。



気づいたら、あなたのことを考えているの。




生まれて初めての恋。


恋するってこんなに苦しいんだ______こんなに切ないんだ__



あなたの本音を聞いてしまっても、嫌いになんてなれるはずない…













“大好きだよ“


この言葉が言えたらどんなに幸せなのだろう________


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る