第6話 Substitute for MODE

気まずい、非常に気まずい。

 俺は冷や汗をかきながらベッドで寝ころんでいた。ここのホテルの部屋割りはペアで決まられている。

 つまり、俺の横にはレイナがいる。取りあえず俺は部屋割りをペアにした先生たちを脳内でタコ殴りにして、心を落ち着かせた。

 さて、これからどうしようか。俺の冷や汗は相変わらずダラダラ流れている。このまま寝過ごすか?いやそれだと合宿が終わるまでギスギスした雰囲気になってしまう。もしかしたらレイナが乱心して、俺の事を通報するかもしれない。それだけはダメだ。とごちゃごちゃ考えていた時、

「ば、バイドさん起きてますか。」

「あ、、、ああ。」 ヤバイ、動揺と冷や汗が止まんねぇ。

「べ、別に、はッ裸を、み、見たことは、気にしないで下さい」めっちゃ気にしてるやん。

 だがここで (そっかー良かった) とか (ごめん(m´・ω・`)m ゴメン…) とかの返し方は三流‼。

 そんな返し方をすれば【喧嘩して、仲直りしたけどなーんか気まずい。】というあるあるが発生してしまう。

 だが俺は一流!!!!しっかり解決する方法を前世で身に着けてきた!!!!その名もDOGEZA!!!!

 この間たった0.1秒。

 そうして俺はレイナに土下座した。

「ごめんレイナ‼不可抗力とはいえ、レイナのその……それを見てしまった。だからお詫びをさせてくれ。頼む」

 俺は地面に伏した。

「な、ならこの合宿が終わったら、そ、その一緒にお出かけしない?」

(ごめん、二人探すから無理!!!!)なんて言えるはずもなく、

「分かった。合宿が終わったら一緒に出掛けよう。」

 二人へ会う道のりがまた一歩遠のいた。

「ホントに!!ありがとう。いつ行く!!どこにしよっか。」と珍しく敬語無しレイナ登場。

「えっと………今日のところはもう寝ないか?」

「そ、そうだね。も、もう寝なきゃだよね……」レイナがシュンとしたので俺はすかさずバックアップ。

「また帰りの船とかで考えないか?そっちのほうが時間もあるし」

「そ、そうだね!おやすみ。」

「ああ」なんかおやすみを言うのは恥ずかしいのでやめておいた。

「フフッ。やった、誘えた」レイナは布団の中でひそかに言った。

 ――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「昨日は色々ごめんなさい。」レイナは謝った。

「その……私仲いい人があんまりいなくて……そのついはしゃいじゃったというか……べ、別にバイドさんが特別なわけではないですよ!!!!でも……その……」

「いや別に迷惑掛かってないから全然大丈夫だ。」ごめん全然大丈夫じゃない。昨日色々ありすぎてMODEの反動すっかり忘れてて昨日夜遅くまで眠れなくて今、気抜いたら気絶しそう。

多分これ今日MODE使ったら当分気絶するよな。俺。仕方ない今日は新武器を試す機会にしよう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

魔王に倒された俺だがなんか復活してるし、弟子達のアプローチが凄い NEKO侍 @samuraineko777

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ