私は嘘が嫌いだ!

ココチュ

第1話 ホモ宰相

 その日王妃様の元にかの有名な裸の王様にも出演した、あの商人がやって来た。

王様なれば裸にしたところで笑い話にも済まされようが、王妃様をひんむいたとあっては重罪では済まされない。

 知ってて来ているのだろうか?


 しかしそれに気づいてが知らずかは知らないが、商人は慣れた手付きで見えない服をまさぐり、そして王妃様に見せつける。


「王妃様、これはバカには見えない服でございます」

 王様に比べて若く、そして美しい王妃様をひんむいて何をするのかと疑問になるが、望遠レンズを取り付けたカメラを構えている辺り、ゲスいのはお見通しだ。


「左様か。ふむ宰相、こやつの持ち寄った服を見やれや」

 王妃様が宰相を呼び、その見えない服を吟味する。

「ほう?王妃様、これはなかなか面白い服ですな。では商人、お前早速着てみろよ!」

 宰相が嫌らしい笑顔でかくのように話す。宰相は最初から女性に興味は無く、この商人に着せて自分の慰み物にする気満々だ。

 裸で出たらその場でいただくし、女物の服を着たらひんむいていただくし。

どちらに転んでも宰相の慰み物には大変な好物だ。

 男商人3◯歳、華も実もあるお年頃、あたらインチキ商売の為に今、お尻の初めてを奪われようとしているのである。

 

 

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