第18話 ダンジョン外でも

木の板を固定し、女の子に剣を持たせた。

「剣の握り方はこうで…斬る時は肩甲骨を回す感じだよ!」


「いつも見てるのでわかります!」


そうだったな。俺の動画を全部見てるならわかるか。


「じゃあ早速切ってみよう!家具に当たらないように気をつけてね!」


「はい!」


何故か素人の女の子とは思えないほど様になっている。


スパッ


「「えぇえ!?」」


俺とターゲットの友達は驚きの声を上げる。


“ここダンジョンじゃないから身体能力上がらないはずだよな…”

”なんでこんなに使いこなしてるの?“

“切れた!?“

”真っ二つじゃん”

”隣の家に行ってみたけどピンポンに出ない。窓が開いてる。入ってみていいかな”

“↑さっきの叫び声聞こえたニキか“

“入ってみてくれww”


「ゲコリーヌ様の配信見ながらいつも包丁振り回して練習してたんですよ!」


「危ない人みたいだな!」


「いつも包丁振り回して私に見せてたよね〜そしてたまに手が滑ってこっちに包丁飛んでくるんだよね〜」


「あっはは、ごめん…」


この人思ったより危ない人なのではないか?まぁ俺の技を練習してくれてるなら悪い気はしないが。


“いつも包丁振り回してるの怖ww“

”どんだけゲコリーヌが好きなんだよ!”

“女の子が倒れてた…どうすればいい?“

”↑マジか!?鼻つまんで人工呼吸か心臓マッサージするんや”

“↑救急車呼んだ方がいい“

“正直女の叫び声ニキの話が気になって配信が頭に入ってこない”


「ブラックドラゴンの鱗持って来たから斬ってみようか!」


「持って来てくれたんですか!?」


「せっかくだからね!」


ブラックドラゴンの鱗をセットして剣を持たせた。


「行きます!」


キーン


「いたっ手がジーンてする!!」


友達が爆笑した。

「ここダンジョンじゃないからね笑普通の力だと流石に難しいよ」


「俺がお手本見せるよ」


「え?」


“お手本!?“

”斬れるって言うのか?ダンジョン外で?”

“流石に何もない素の状態で鱗斬るのは無理があるww“

”ゲコリーヌ様とはいえど…”

“意識取り戻したみたい!”

”↑よくやった!“


「行きます!」

ゲコリーヌが剣を持って構えた。


スパッ


「ええええええええ!?」

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