第7話 鍛冶屋のカイ

 人通りの多い街並み。

 きちんと整備され、網の目に敷かれている道には、さっきから荷物を載せた馬車が何度も往復している。

 そして建ち並ぶ、遊とルルエルがいた街とはまた建築様式の違う目新しい建物の数々、

戦闘国家ワルフラーンは、活気に満ちていた。

 そんな異国情緒たっぷりの様子を見まわして。レイは、

「まずは俺の事を世話してくれてる人のところに行くぞ」

 裏通りをスタスタと歩いていくレイの後をついていくと、小さな鍛治屋があった。

鍛治屋の看板には、鍛治屋ブラックスミスと書いてあった。


「これじゃあ鍛治屋鍛治屋よねえ……」

 ボソリとルルエルはそういいながら、その小さな鍛治屋の看板を見ていた。

「失礼なことを言うんじゃねぇよ!ユウ、ルルエルを黙らせとけよ。俺が話しをつけてくる」

「わかった……」

 レイは鍛治屋のドアを開けて、

「カイさん久しぶり。あと外の連中が騒がしくてすまない。アレ、俺の仲間なんだ」

「ほう……お前にも仲間が出来たか。よかったじゃないか」

 カイと呼ばれた中年の男性は褐色の髪に黒い瞳に優しい雰囲気を持つ容姿だった。

「相談があるんだが……。外にある二人に、剣を作ってやってくれないか?」

「それはいいが……。さっさと金返せよ、五十万ゴールド」

 レイは息を切らせて鍛治屋から飛び出した。

「ちくしょう……カイさんは変なところに細えし記憶力あるんだよなぁ……」


 レイは鍛治屋の扉を開けてぶつくさいいながら、遊とルルエルの所に戻って言った。

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