第5話 本当に欲しいもの

あれから数ヶ月。僕は結月と毎日を送っている。


けれどもそんなある日、僕は店の地下におりから15分経っても30分経っても上がってこなかった。

そんな僕が気にかかり結月は様子を見に降りてきてくれた。


静かに鍵を開けて中に入ってきて、座り込んで動かない僕の横に座って僕を抱き寄せた。


「…いつもなら希咲が飛んできてくれてたね。」

「うん。」

「やっぱり希咲がいい?」


結月はずっと抱え込んでいて、

自分と希咲をずっと比較して苦しんでいた。



そんな結月に僕は言った。


「痛いの、苦しいの嫌いだよね?だからずっといい子いい子しててあげてたんだよ。お前にはそれがいいと思って。」


結月は悲しい顔をして僕を見た。


「嫌だけどさ、こうなっちゃうなら我慢する。」

「我慢したらお前が壊れる。」

「…ごめんね。」

「謝らなくていい。お前を手放す気は無い。」

「本当に?」

「ない。」


…結月は優しく僕に口付けてきた。

僕は…結月の服の中に手を入れて背中に爪を立てた。


すると結月は、少し声を漏らして体を反らせた。


「痛いか?」


僕がそう聞くと、先程とは打って変わって激しく求めてきた。


僕は…希咲同様、お構い無しに下に手を入れて触ってみると、いつも以上に反応があった。


僕はそのまま続けて奥を刺激すると、

結月は僕の腕の中で体を震わせて果てた。


片手は結月の反応をしっかり確かめて

もう片方の手は結月の首へと持っていった。


「あんな、結月。本当にこれがしたいのはお前なんだよ。別に代わりなんて要らない。居たところでそいつはただの玩具おもちゃになる。俺が欲しいのはいつだってお前なんだよ。」


僕がそう言うと、結月は自ら動き始めた。


「…ねぇ。足りない。さっきのして?」


結月は僕の肩に両手を着いてそう求めてきた。

僕は微笑みながらそれに答えた。


「そう…。この結月が見たかった。ほら、もっと動け。」

「…涼ちゃんは?いいの?」

「俺はいい。後で楽しむから。」

「一人で?」

「そう。嫌か?」

「どうせなら…一緒に…」

「断る。」


僕は結月の首に圧をかけて奥に刺激を与えると、

また体を大きく震わせて僕に体を任せた。


「…可愛いね。結月は…。」

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