ダンジョンへ

 商人が色々くれるという事で、俺たちは商人が持っていたバックを受け取り中身を確認する。


 そのバックの中身は——輝いていた。普通の色ではなく、色そのものが輝いているのだ。これはかなりレアなものばかりではないだろうか。


「...ここにある魔力回復ポーション、全部A級じゃない...あなた、どこでこれを?」


 ミロはバックの中身に目を輝かせていたが、まだ冷静である。


「...沢山落ちていまして...」


「...そう。運がいいのね。」


 理由は怪しそうだが、この世界ではある事らしい。特に追求される事もなく、商人は安堵していた。


「じゃあ、私は今魔力ないから魔力回復ポーション3つほど。」


「...っ!A級品3つですか?!あなたの限界量どうなっているんですか...」


 驚愕しつつも商人はバックから紫色が輝く液体が入った瓶を3つミロどうぞ、と呟き渡す。


 ありがと、とミロが応えゴクゴクと全て飲み干す。あれ美味しいのか...?


「ぐっ!いいね!全回復っ!」


 ミロの元気が戻ったようだ。さっきよりも活発になった。


「あなたはどうしますか...?」


と、商人が俺を見上げながら聞いてくる。


俺は何を選べばいいのか全然分からないのだが...


ミロに視線を移し、助けを求める。


(助けてくれ...。)


だがミロは視線に気づかず、いそいそと準備を進めていた。


仕方なく、剣を適当に取り、青色と赤色のポーションを受け取った。効果は分からない。勘である。

あとは防具。黒色の鎧。ほのかに紫色のオーラを纏ったそれ防具は禍々しい。だがこれ以外の防具はない。仕方がなく、それを着用した。


「それでは、ダンジョンにご案内します。」


俺たちは商人の後についていった―――――――


――――――――――


「こちらです。」


案内されたダンジョンは想像以上に恐ろしく。


背筋が凍る―――感覚を味わう。


「尽。行きましょう。」


ミロは俺の一歩先にいて、俺を待ってくれている。


「おう。」


その配慮に。行動に。感謝しつつ、俺はミロに応えた。


ダンジョンの入り口には銀河のような宇宙のような空間が広がっている。ここから先、何があるのか。


俺は


―――――――彼らは商人が不気味な顔で見送っていた事に気づいていなかった。


――――――――

筆者から

最近更新が遅くなってすみません。リアルが忙しい!それだけです。

今回は1000文字程度で、もうこれでいいかなって感じですね。自分のスタイルを貫き通そうと。

これでも作品を応援してくれる数少ない読者様には感謝しかありません。

ここで今一度感謝申し上げます。


ありがとうございます。これからもゆっくりとOrangeを応援していって下さい。

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