希望話集
終わったヒト
仮面
お面を被ると気分がいい、周りから本当の自分は見つからないしね
お面を被って生きていこう
ヒトって十人十色だね、いい人もいるけど
悪い人、自分にとっていらない人もいる
それでも会話しないといけないみたい、生きるためには
このお面じゃ、耐えられない、受け付けない、嫌いなんだもん
だから新しいお面を持ってきて、付けた、強く強く縫い付けた
なんとかなった、この場は収まったかな
そうか、人によってお面は変えないといけないのか
まだまだ買っておこう
いつのまにかこんなにお面が、、、
片付ける場所もないし、毎朝付け替えるのも面倒だし、、、、
でも仕方がないか、、、
ある日、嫌なことがあった、人生でも割と重め
だけど、人に会わないといけなかったから
お面をカバンから探したの、
でも、ない、ない、今の顔を隠すお面がない
、、、、、、、、あれ?
なんでこんなことしてるんだろう?
なんで本当の自分を蔑ろにしてるんだろう?
自分の顔が世界に愛されてないからだったよね、隠せば安心だからさ
でも????
今隠すお面が、この場面にあったお面がない
でも本心だと嫌われちゃう
だから、自分の顔をズタズタに裂いて、何にもわからなくすればいいのか
これでいいでしょう、これでいいんでしょう
だって元の顔で生きてちゃいけないんでしょ
そこに一縷の希望が訪れる
「あなたのどんな顔も好き」
「だって私が産んだんだから」
「私の自慢の娘に文句なんて言わせない」
「どんな顔でも見せて?」
「そのお面、私の前でも必要かしら?」
「あなたの本心を見せて、受け止めてあげるから」
彼女は泣きじゃくる
泣いて、泣いて、泣き続ける
まるで赤子のように
そんな娘を母親は抱きしめ続ける
そうだ、お面なんて必要ない場所があった、そんな人がいた
それを今まで気づいていなかった、忘れていた
人目を気にし過ぎた彼女を救ったのは
彼女のどんな顔も知っている母親だった
お面じゃない、ホントの顔を、素敵な顔を
絶望の世界に一縷の希望が降り注ぐ
人目を気にする彼女に必要だったのは
絶対の肯定、家族からの愛だった
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