短編「独自ノ奇譚」(完)
不可世
一話完結
フェイクスルーな
そっぽ顔の日々
ありていの事は
流してる
ウィナーと
ルーザー
俺はどっちかといえば
イノセントを決め込む
ポーカーだ
そう、傍観者だ
世の常を
考えても
セオリーと道徳の
小うるさいモラルばかり
だから
ガイダンスを外れて
フェードアウトするのが
最近のナーバスの解決策
って言っても
タバコを吸うか
麻雀をするか
そんな自得ばかりの
気がって
まぁ俺を見習うのはよしたほうがいい
ダメな大人なんだ
流行りとかファッションもろくに
やらない
会話にも意欲的じゃない
な、ダメだろ
悪い遊びも
数知れずやって
社会貢献は指折り程度
せめて職にありつけただけ
儲けもんだ
こんな俺でも役に立ってるんだなと
少し疑うが
事実、なんとかなってる
まーでも
ブラックもブラックの
ヘビーローテーションが日課
鏡も見ずに出社して
カフェインで乗り切り
帰りがきても疲労とストレスで
何もする気が起きない
ああ、ほとほと呆れる
こんな人生
こんな自分
全てに嫌気がさしてる
でも、生きてる
そりゃ死を覚悟するほど
追い込まれてはいないが
でも第二の人生があるなら
死にたいかもしれない
まぁ死後は分からないから
生きてるけど
って何言ってんだ
ま、考えるだけ落ち込むから
アルコールと焼き鳥で忘れるとする
居酒屋もいつか行きたいが
一人でってのは
浮くだろうし
同僚もいなくはないが
気が知れるほど好意を結んでない
だからロンリーで一人で
とにかくアウトローに生きてる
ま、そんなところだ
ボチボチいくよ
生きてれば
何か変わるかもしれないし
落ちに落ちれば
絶望にも慣れるもんだ
ともかく
やるだけやるさ
絵に描いた人生より
自分なりの人生を生きてくさ
心配ご無用
ありがとな。
短編「独自ノ奇譚」(完) 不可世 @BEST-R-
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