平安の歌あそび

@depokon

第1話 家族を失った少年①

「父さんと母さんなんて大嫌いだ」

「こら、白戻ってきなさい」


それはいつも通りの日常のはずだった。

僕が父と母に悪口を言って走って逃げる。そんな僕を笑う周囲。

そして、優しげな笑みを浮かべる両親......それが日常だった。

奴が町を襲うまでは


「ふう、ここまで来れば大丈夫だろう。」

ここは僕が見つけた僕だけの場所だ。大人でも見つけれない。

さて、今日はどうしようかな~、お昼には戻らないとだからな〜

今日はとりあえず、〇〇のところに行こう。

そうやって秘密の場所から出ようとしたら.......


ドン・・・


突然地面が揺れた。「え?」

その後から聞こえてくる、とても魅惑的な女の声


「うふ、私のかわいい子供達。お母様よ。」


その後のことは、今でも鮮明に思い出すことができる。

響き渡る怒号や悲鳴の声、そして女の笑い声。

僕は怖くてその場所で震えていた。だがそこに奴が現れた。


「うふふ、だめじゃない。かくれんぼなんかしたら。

この子達が寂しがっちゃうわ。」


そう言った女の怨霊は僕の足元に2つの肉塊を投げた。


「それは貴方の育て親よ。」 

「え?」

「さて、それじゃあいけない子にはお仕置きしないとだわ」


そう言った女の怨霊は僕に手を伸ばしたその瞬間...

キレイな男性の声がした。


「こんな小さい子供に手を出すとはな。変態か?」

「あら失礼ね、貴方も十分子供じゃなくって?」

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