第30話

「よーっし!チャンピオン到達!!!」


「おつ」


 あれから二時間ほどでぐんぐんスコアを伸ばしていき、チャンピオンまで到達した。


---コメント---

おつかれ〜!

涼音ちゃんやっぱつえ〜〜〜

マジ乙

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「ほんっとありがと!!大空ちゃんの配信まで一時間も開けて終わったし!!私だけじゃこうは行かなかったなぁ〜」


「まぁこれで貸しを作れたから良いってことにしてやる」


「敬語使ってこないのはうざいけどこれに免じて許しましょう!!」


 配信ではこう言ってるけど涼音さんが敬語を使わないのはキャラ付けらしいし裏ではちゃんと敬語なんだろう。たぶん。


「じゃあ今日はこれで終わります!お疲れ様でした〜!!」


---コメント---

あざした

おつかれ〜!

お疲れ様!

------------------


 と、配信はスクリーンセーバーに変わった。


 意外と早く終わったし、家事も大抵済ませている。風間さんの配信まで暇だなぁ。ベランダでも行くか、今日は水やりもしてないし。

 俺は家庭菜園を行っている。水やりは2日に一回のペースでだいたい朝にしているのだが、今日は打ち合わせが合ったためできなかった。


 それにしても夕日、きれいだなぁ。


「お兄ちゃん、珍しいね」


 珍しく休みの神奈がこちらに向かってきた。


「今日は打ち合わせがあったから朝できなかったんだ」


「へ〜」


 神奈は興味なさげだ。神奈が聞いてきたんだろ!と言いたいところをぐっと我慢しておく。


「お兄ちゃん、テレビでも大人気だね」


「男だから珍しくてこうなっただけだよ」


「そんなコトないと思うけどなぁ。お兄ちゃん声も顔もいいし」


「そう?」


 俺はシスコンではないが、こんなかわいいかわいい妹に言われたら普通にうれしい。


「こんな人がお兄ちゃんで私は鼻が高いよ」


 えっへんという効果音が付きそうな感じでいう。


「俺も神奈が妹で誇らしいよ」


「えへへ、お兄ちゃん大好き」


 そういいながら神奈は抱き着いてくる。


「俺もだよ」


 かわいい。すげえかわいい。


「わたしも抱き着く~!!!」


 そう言って涼香姉様がバックハグをしてきた。

 んん...家族に愛される幸せを享受せよ

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