第17話
「これガリレオの最高級スペックパソコンじゃないですか。いいんですか?」
「えぇ。風道プロはガリレオとスポンサー契約を結んでいて割安でパソコンを購入できるんですよ。なのでライバー皆さんにその世代の最上位モデルを渡しています」
「へぇ〜」
恐らくレンタルだけどお金溜まったら自分でも買いたいな。恐らく100万円くらいいるからその前にトロンボーンでも買いたいけど。
それにしてもキーボードもモニターもマウスも最高品質のものばかり、さすが大企業の子会社。
「セッティングはすでにしてあるので何かわからないことがあればまた月見さんに連絡してください」
「わかりました」
「ここから私は先方との打ち合わせがあるので月見さんから説明してもらいます」
「は、はい!」
と、言うわけで賀田さんが出ていった。月見さんはガチガチに緊張していてなぜかこちら側も緊張してくる。
「まず休憩室について説明していきます。休憩室は―――」
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男女密室の中で二人...何も起きないはずはなく...的な展開は起きず、淡々と説明を受けた。その途中で月見さんもどんどん緊張がほぐれていき、冗談も言えるようになってきた。
「こんな感じで説明は終わります。でもまだ時間がありますね...あ、そうだ」
閃いたようにこちらを向いてきた。
「休憩室にでも行きますか?今日は何名かライバーさんがいらっしゃったはずですので」
「え?まだデビューもしていない僕がいいんですか!?」
休憩室とは先ほど説明があったライバーが会議・配信・動画撮影後に疲れを取るために作られたスペースだ。複数ライバーの日程がかぶっているときはもちろん人気があるようで、一緒にゲームをしたりする人もいるらしい。かぶっていなくても、睡眠がしやすく人気があるらしい。
「同期の風間さんでしたっけ?その方も先日行ってましたよ」
「ならぜひ行かせてください」
ライバーの中の人と出会えるなんて。すごい気になっていたしうれしい。
月見さんが案内してくれる。座っていてわからなかったが、月見さんの身長は165くらいか。かわいらしいな。
「こちらです。この中はライバーさんしか入れないので私は前で待っております」
「わかりました。ありがとうございます」
ドアを開けるのはとても緊張する。なんたってこの扉の奥には憧れていたライバーさん方がいるのだから。
よし。開けるか。
「失礼します」
そこには4人ほどの女性がいた。
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