第15話
「やったー!!!!!」
私以外誰も居ない家で叫ぶ。なんたってあの風道プロのライバーになれるんだから!!!!
はぁ。なにやってんだろ。一人で。
ああああああぁぁぁぁぁぁ男の人とヤりたいなぁ。
男性がライバーになっててくれたりしないかなあああああ。
〜〜〜(視点変更)
と、軽々と考えてた時期が私にもありました。
初回会議のとき、いきなりマネージャーさんから
「これから数分後にあなた方と同じく面接を合格しVtuberになられる方がいらっしゃいます。くれぐれもご無礼のないように」
と言われた。
いやそんないきなり言われても!!!!心の準備と体の準備ができてないよっ!!!!!!!!
えほんとにどうしよ!これでイケメンで一目惚れされて告白されて体の関係とか求められちゃったり?
いやまぁアニメのようにうまくはいかないことはわかってるんだけど!!イケメンであることを願う!!!!女男優の刀三力さんみたいに!!!
と、色々妄想を膨らませていると部屋に誰かが入ってきた。
その男性は神のようなオーラをまとっており、テレビで、いや、アニメや漫画でも見たことがないようなイケメンの男性であった。
えちょっとまって、やばいやばい。あああああああ。えっろ!!!
***
「史上初の男性ライバーが誕生する」
突然社長がマネージャー職全員を集めて発表した。
社長が男性について触れたのは初めてで、シリアスな雰囲気からそれが本当であることはすぐに理解した。
恐らく、マネージャーシャッフルであろう。
「全員察していると思うがマネージャー変更を行う。今回は五期生の担当を決めるだけではなく全マネージャーを変更するため全マネージャーを今回呼び寄せた」
え..?マジ...?私のずっとついてた火神さんももう離れちゃうのか。
確かに、就職したときに相手が固定なわけではないという説明はされていたし、一期生以外シャッフルしたときもあった。だが、一期生のマネージャーシャッフルは初めてなので私以外の人も混乱している。
「それじゃあ賀田からこのくじを引いていってもらおう」
はぁ〜...憂鬱だ。もうなんでもいいや。
ペリペリ
あ...れ...?
「おぉ賀田、おめでとう。一発目からあたりじゃないか。五期生統括マネージャだ。」
「えぇぇぇぇ!?」
〜〜〜
あれから数日、私はいろいろな研修をマッハで受け、無事五期生統括マネージャーに就任した。他のマネージャーはまだ研修を受け終わってないとかなんとかで今回の会議には出ないそうだ。
男性、天野さんは少し遅めの時間に来るそうなのでその前に他のライバーさんに説明しておく。
「これから数分後にあなた方と同じく面接を合格しVtuberになられる方がいらっしゃいます。くれぐれもご無礼のないようにしてください」
三者三様の表情を見せる。マネージャー入れ替えのときと同じような雰囲気だ。
っと、ここでプリントを忘れたのに気づく。取ってこよう。
「はぁ〜...」
不安と興奮が入り混じったため息をつく。
てか、なんでこんなに机散らかってるんだろう。いや私が片付けていないのが悪いのだが。
え〜と...これじゃなくて〜これでもなくて〜...
「賀田さーん、コーヒー入ります?」
「ありがとう。もらうわ」
いつもコーヒーを上手い具合のときに汲んでくれる坂田さんには感謝しかない。
あ、これこれ。
急ぎ足で戻る。
ガラガラガラ
扉を開くとそこには、絶世の美少年や傾国の美少年という表現がよく似合う男の子がそこにはいた。
いけない、立ち尽くしていた。
「おしゃべりはそこまでにして、これから各キャラの説明に写っていきますのでご着席ください」
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