第13話
「天野さん、本名で行くんですか?」
「えぇ。家の掟に本名でいきなさいとかいてあったので」
賀田さん以外はみな様々な反応をしていた。
「確かに本名のVtuberもいらっしゃいますが、それは女性ですし名字からも特定しづらいからです。上天家の中でも芸能系に特化した天野家となったらそれはもう...」
「それでも、家の掟に反することはあまりしたくないです」
まぁ俺がこの名前が好きだからっていうのもあるが。
「わかりました。ただし、一度運営で持ち帰らせてください」
「はい」
まぁ運営さん方でダメってなったら別の言い訳考えればいいだろ。
「じゃあ次、風間さん」
「私はこのビジュアルに合った、大西そらねにしたいと思います!」
確かに大西そらねっていう感じのビジュアルではある。かわいらしい名前とデザインだ。
「いいですね。じゃあ次赤城さん」
「私は矢二カス子で」
おっふ...設定そのまま使ったなぁ。でも覚えやすい名前ではあるしいいのか?
「インパクトはありますが...それ簡単に変えれませんよ?」
「安心して、私の今まで使ってたハンドルネームはT1mP0w0mqnだったから」
うーん清々しいくらいにゴミハンネ。赤城さんやっぱお姉様じゃなくアネキかぁ?
「天野さんがいらっしゃるのでそういう発言はよしてください」
そうか、この世界では女性が下ネタを言って男性が引くのか。普通に笑いそうになったがここは清楚系で押し通そう。赤城さんって前の世界に居た男でもおんなでもお構い無しに下ネタ言う系か、これからが楽しみだな。
「とりあえず赤城さんは矢二カス子に暫定でいいですか?」
「はい」
「了解です。最後に源さん」
「私は華形花乃で!」
「了解です。ではあとは――――」
〜〜〜
名前が決まったあと、注意点などを説明され連絡先を交換し帰ってきた。
「ただいま〜」
「おかえり!大丈夫だった?変な女にたぶらかされてない?」
涼香姉様がハグしながら言ってきた。最近姉様の身長を越してハグをされても鼻が胸に当たるくらいになった。そのせいでよく深呼吸をしてくる。
「とくに」
「よかったぁ〜。お姉ちゃん大知が他の人に取られたらどうしようかと」
ヤンデレになってきている涼香姉様だが、きっともうお見合いを進めて結婚の準備を初めているはずだ。なんせ今を生きるトップ女優なんだから。
「姉様、結婚の準備とかしてる?」
「もちろんしてないよ!」
「え?」
驚きの情報が出てきた。なんだと?この家の存続はどうなるんだ?
「だって私には大知が居たら十分だもん。一生一緒にいようね?」
この家はやばいかもしれない。近親相姦とかする予定ないぞ。
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