本当にあった怖かった話。

ゆき

第1話 「足」

2023年11月-深夜4時頃に見たものです。


妹はリビングで一人で寝ており、

僕は棚を挟んで奥にある洗面所で歯磨きをしていた。

ふと見ると、棚の陰から寝ている妹の足だけが見えていた。

(この時僕は思った。「ホラー映画なら今見えてる足が突然消えたりするんだよなぁ..」と。)

そんなくだらないことを考えつつ歯磨きを続けていた。

ふと、なんとなく鏡を見て、もう一度足に目をやると...


その足は、"消えていた。"


え?と思ったが、きっと寝返りでもうったのだろうとその時は思っていた。

しかし、歯磨きを終えてリビングに戻ると、妹は先程と同じ体制で寝ていた。

少しも体制が変わっていなかった。ここで、違和感に気付いた。


リビングの端から洗面所の方向に向かって脚を伸ばした体制で寝ている妹だが、

そもそも洗面所からリビングすら見えないのに、妹の足が見えるわけが無い。

僕は巻き尺を使って、リビングの端から足の見えた場所までの簡単な距離を測った。

すると、身長が約2m以上ないと足の先端が見えないことがわかった。

つまり、だ。僕の見た妹の足だと思っていたモノは、幻か、足の形をしたナニカだったのだ。

その後友人にも相談したが、寝返りをうったと言われるばかりだった。

未だ真相は謎のまま、あれから一度もあの「足」を見ていない。

時間にして約2分程度、自分の前に現れた一本の足。


あれはなんだったのか..。

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