眠り姫

夜之 呟

はじめに

あなたは、「起立性調節障害」という病を知っていますか?


「自律神経失調症」としても知られるこの病は、現代では主に思春期前後の小児に見られ、朝起きることができない、食欲が出ない、全身の倦怠感などの症状があります。

(医療関係のWebページを参照)


私の周りでは、不思議なことにこの病を経験した友人が二人もいます。

直接の友人でない人まで数えると、四人。


この数が多いのかはわかりませんが、かくいう私自身も、中学一年生の冬に、この病を経験しました。


当時はかなり珍しくて、完治した後にテレビで紹介されていたのを見た時には、「そんなこともあったなぁ」なんてしみじみと思いました。


意外にも身近かもしれないこの話題。


この度、私の大事な友人の弟くんが、起立性調節障害によって高校に通えていないという相談を私の母づてに受け、今一度深く考えることになりました。


このお話は、私自身のノンフィクションな経験談と、友人たちの経験談を踏まえて、自身への備忘録として、また、この病についてもっと知ってもらうため、フィクションを織り交ぜて物語にしたものです。


この物語に出てくる表現や経験が、すべての患者さんに適切とは限りませんが、医学的な知識のない元患者による、一つの経験談と持論として読んでいただければ幸いです。

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