ダンジョン攻略
ダンジョンは概ね、上層、中層、下層という風に分かれている。
世界中へと大量にある個々のダンジョンの深さによっては上層しかなかったり、中層までしかなかったりもするが。
そんな中、下層だけは細分化して分けることが一般的となっている。
下級下層、上級下層、人類未踏地域という風に。
基本的に下層へと行けるだけで冒険者としてはプロレベル。
上級下層に行けるだけでもう全人類の上澄みの中の上澄み。
そんな中で、上級下層を探索できるとしたらもうトップオブトップである。
人類未踏地域は文字通りいまだに人類が踏み込めていない階層であり、そこでの活動は世界中から集まった精鋭、攻略組が心血を注いで一部を見て回れる程度だ。
「そっちいったぞ!対処を頼む!」
「はーい」
生徒会長から自分に向けられた言葉へと反応した僕は素早く動き、意気揚々と地面を疾走していた魔物の頭に膝蹴りを叩き込んでその動きを止めてやる。
「ほっと」
そして、そのまま流れるように自分へと近づいてきていた魔物の頭に剣をたたきつけてその命を奪い去ってやる。
「ふんふんふーん」
僕は自分の周りにいる大量の魔物を排除して回り、時折誰かが打ち漏らした魔物も倒していく。
そんな最中で、僕は周りの様子も見渡していく。
そこで、やっぱり目に入ってくるのは神薙さんであった。
「……神薙さんも随分と強くなっているのだね」
ダンジョン第54層の段階で死にかけていたあの頃の神薙さんは何処へやら、圧倒的な力を見せていた。
今、自分たちで潜っているのはダンジョンの下層。
その中でもかなりキツイ上級下層のさわりの部分であった。
ここを潜れる探索者がもう紛れようのないプロレベル。
あくまで配信者の中ではトップの実力だった神薙さんは今や、しっかりとプロ級である。
その他の三人も圧倒的な力を見せて上級階層の魔物を軽く倒している。
コメント
・マジで圧倒的なんだな、この事務所
・プロレベルやべぇー
・待て?これは普通にプロの中でも上澄みだぞ、俺はプロだが下層入りが限度
・これが、本当のダンジョン配信か。
・というか、その中でもまおーくんは群抜いているな。攻略組入りもできそうな勢い
コメント欄も大きな盛り上がりを見せる中、僕たち四人は上級下層の魔物を倒していく。
「お疲れさまー」
「ふぅー、何とかなったか」
「……はぁ、はぁ、はぁ」
「楽だな、これは」
「これが、ショタの力?」
そして、そのまま僕たちは自分たちへと襲い掛かってきていた上級下層の魔物の群れを無傷で壊滅させるのだった。
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