第14話ケニアサバンナ野生の王国

通用口の周辺には厳重な擁壁が構えていたので、アフリカゾウが突進して来ても突破は出来ないだろうと胸を下ろした。


 しかし、一歩足を踏み入れると一気にサバンナが出迎える。


 供の頃、野生の王国を観て興奮冷めやらぬ感情を抑えながら画用紙にライオンといんパラを描いた時と同じサバンナに立っている。

あのインパラは半世紀を生きているんだろうか?イヤ違うよな…。


種族は生死を繰り返し今まで繁栄してきた筈だ。


野生の王国のテーマが脳内にハウリングしていた。


継ぎ手付のシューホンが大地にしっくり来る。


あらたな感慨が生まれてボクの体内に浸透していった。

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