創作徒然

風雅ありす

第1話 小説とは何か

初回から重たいテーマで、恐縮です。

回れ右して「戻る」ボタンを押したくなった、あなた。

ちょっと待ってください。

そこまで難しい話ではないので、肩の力を抜いて読んでみてください。


私は、小説が好きだ。

読むのも書くのも大好きだ。


プロフィールにも記載している文言ですが、嘘偽りなく、そう言えます。

そこで、小説を書く上で、まず初めに考えなくてはいけないのは、

そもそも小説とは何なのか? ということを理解する必要があるのではないか、と思い、このテーマで書かせて頂きます。


『小説』というキーワードをGoogle先生に聞いてみると、

なんと驚いたことに、

WEB小説投稿サイトがTOPに挙がってきます。

今や、『小説』=『WEB小説』になっている、ということでしょうか。

次に、『小説』『意味』で検索してみます。

幾つか出て来た結果を以下に転載します。


「文学の一形態。作者の構想を通じて、人物や事件、人間社会を描き出そうとする、話の筋をもった散文体の作品。」


「作者の構想のもとに、作中の人物・事件などを通して、現代の、または理想の人間や社会の姿などを、興味ある虚構の物語として散文体で表現した作品。」


「小説という言葉は古代【中国】で生まれた言葉です。 それから小説は英語では「ノベル」といい、奇抜な、斬新な、新奇なという意味で、イタリア語で新奇なものを意味する「ノベッラ」が語源です。 16世紀ごろから話の意味で使われるようになったそうです。」


なるほど、どうやら『小説』=『ノベル』とは、新しい文章体というような意味合いもあるらしい。

昔の人から見ると、そもそも人の創り出したストーリー性のある文章の集合体、というものが斬新で新鋭的に捉えられたのでしょう。

そういう意味だと、今の時代において奇抜で斬新な『WEB小説』が『小説』と同義とされても納得はいく。


実は私、漠然と、フィクション=『小説』で、

ノンフィクション≠『小説』だと勝手に思ってましたが、

「ノンフィクションの小説」という言い方も散見されるので、

どうやら『小説』とは、かなり広義な意味を持つ、文章の集合体の総称みたいなもののようです。


ただここで、どうしても私が納得できないのが、

漫画形式で書きました、とかいうWEB小説です。

『漫画』と『小説』は、ノットイコールでしょう。

『脚本』とか『プロット』という表現を使うなら分かります。

ト書きとか、『脚本』にも書き方のルールというものがあります。

ただ、先にあったように『小説』というものが奇抜な、斬新な、という意味合いを持つのならば、そういった形式で書かれているものも『小説』と言って間違いはないのでしょう。

でも、どうしても私には、あれが小説とは認めたくないんです。


誤解して欲しくないのですが、

私は、誰にでも表現の自由があると思っておりますので、

奇抜な演出をされている方を批判するつもりはございません。

きっと私の頭が古いのでしょう。


ただ私は、小説の良さは、文章にあると思っています。

会話でも地の文でも、奇抜な言葉や汚い口語を無理に使わなくても、日本語って綺麗な言葉がたくさんあるんですよ。

書いてある文章を目で追うだけでも、口に出して読んだ時の響きが美しいと、心が洗われます。

文字で書かれているからこそ、想像力を自由に働かせることが出来ます。

読む人の数だけ物語が膨らみます。


漫画は、漫画で、綺麗な絵とストーリー、コマ割りなどに心頭を注ぎますよね。

小説で文章に力を入れないで、小説って言えるんですかね?


誰でも小説を書けるというのがWEB小説の強みでありメリットでもあります。

だから、いろんな表現や演出方法があっても良いと思います。

でも、その代わり、本当の意味での『小説』の文章の良さや言葉の美しさ、というものがなかったことにされてしまうのが私は悲しい。


……と、偉そうに言いましたが、別に私の文章力が最高だとか驕っているわけではないので、あしからず。

そういう文章に力を入れているな、という小説が私は読みたいし、私の書きたい『小説』かなと考えているだけです。


実は、以前、集英社のノベル大賞に稚作の『ファザー☆コンプレックス』を応募したところ、一次選考を通過して、書評を頂いたことがあります。

まぁ、この一次選考は、通過率が高いことでも有名で、二次選考には落ちてしまったので、全く自慢にならないのですが(自虐)。

この時にもらった書評は、「A」「B」「C」と三段階で評価される中、私の場合、全部の項目が「A」か「B」。

「C」が一つもないのに二次選考で落ちた、というショックもあったのですが(未だに通過基準がよくわからん)。

一応、文章力の項目では「A」を頂けたので、自分の文章力に間違いはなかったのだな、という安心材料にはなりました。


なんだ結局自慢かよ、と思われても仕方ないのですが、

別に自慢がしたいわけではなくて、

文章力うんぬんと言っておいて自分の腕がないと立つ瀬がないので、

あれこれ言うだけの文章力は持っていますよ、というお話でした。


そして、私が目指すべき『小説』は何か、文章力はもとい、それ以外の何かを見つけていこうと思います。


……という感じで、実は私、エッセイを書くのも大好きだったりします。

そして、必ず長文になる(退屈させてたら、すみません)。

学生時代、ブログを書いていた経験もあり、さくらももこさんのエッセイを好んで読んでいたりしたこともあります。

なるべく平坦で口語に近い言葉を選んで書いていきますが、

もし、読みにくかったら、教えてください(善処します)。


こんな感じで、気が向いた時に、つらつらと書き綴っていこうと考えておりますので、良ければ、また読んで頂けたら幸いです。


皆さまの創作活動も応援しております。


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