ペンサキ

@kurubushi07

前半

童貞作品です。 拙い文章ですが最後までお読みいただけたら幸いです。



 僕の名前は森田啓介。私立東山都学園に通う、高校2年生童貞、モブ顔

陰キャ、オタクという、自分で言うのも何ではあるが救いようのないステータスの

持ち主である。

 

 「壺山さん今日も超可愛い〜〜」


 「そんなに好きなら壺山さんに告白したらいいじゃないか」


 「冗談はよしてくれよ、俺ごときがあの壺山さんに付き合ってください

 なんておこがましいにも程があるだろ」

 

 「お前、自分で言ってて悲しくないのかよ」

 

 「じゃあそんなこと言わすなよぉ〜」

 

 そんな会話を繰り広げているのは俺のオタともである葉山と宮崎である。

二人とも俺の友達にぴったりのモブ陰キャである。そして、彼らの話題に上がっている女性は壺山根如(つぼやま ねおん)さんである。彼女は成績優秀、運動神経抜群

そして何よりも誰もが思わず二度見してしまうような美しい容姿の持ち主である。

この学校の中で高嶺の花であり。この学校に入学して1年以上立った今でさえ、

ほぼ毎週告白されているのだ。これでもまだ収まったほうで入学して当初は告白が

ひっきりなしに続いていたためか、先生から注意が入るほどであった。

 そんな彼女にそうそうたるイケメンが告白したが、未だ彼女は誰とも付き合っていないようだ。彼女いわく


 「あなたじゃ、私を染められないの、ごめんなさい」


だそうだ、告白してきた相手全員に対してこの言葉を解き放っているようだが、

未だこの言葉の意味を解明できたものはいない。

 そして、かくいう僕もそんな壺山さんに恋をした、一人なのであった。


 「おい葉山、ついにあの村田が壺山さんを放課後呼び出したらしいぞ」


 「まじか、村田が相手ではあの壺山さんといえどついに落ちたかもな、」


 「まあ、ウチのプリンセスだからなぁ」


どうやら、小林いわくあの村田が壺山さんに告白するらしい、

村田とはウチの学校のプリンセスと呼ばれている存在で、

彼もまた容姿端麗、運動神経抜群、成績も常にTOP5に君臨する頭脳に加え

誰に対しても優しく接し学校にファンクラブができている

まさにプリンセスにふさわしいイケメンである。

風の噂だがその顔面偏差値は脅威の80超えである。

そんな村田が壺山さんに告白したという事実に僕は打ちひしがれその日の授業に集中

することができなかった。



翌日、教室に入ると何やらざわざわとしていた。

何かあったのかと思い近くにいた葉山に話しかけると、


「おぉ、森田か、お前顔色が悪いぞ大丈夫か?

いや、そんなことより大事件だ。昨日あの村田が壺山さんに告白

したのは知ってるか?」


 「うん、知ってるよ。ついに壺山さんがOKしたの?」


 「いや、その逆だ。あの村田でさえ壺山さんを染めることはできなかったらしい」


 「えぇ、あの村田でもだめなのか。一体壺山さんは何を求めているんだ?」


 「ほんとに何なんだろうな」


まさかの葉山の言葉に僕は驚きを隠せなかった。それと同時に自分が少し安堵

しているのを感じた。僕はどうしようもなく壺山さんが好きなようだ。




私の名前は壺山根如。私の通う東山都学園では、高嶺の花って呼ばれていたりする。

勉強も容姿のケアも欠かしたこともないので、うまく行ってくれたのだろう。

そんな私は自分のことを4B系女子だと思っている。

私は自分の色が濃すぎて私のこと染めることができる男の子と付き合って見たいと思うのだが、自分を染められそうな男の子にあったことがないのだ。この前、私の学校のプリンセスと呼ばれている村田くんに告白されたけれども、彼もまた、消しゴム付き3B系男子で私のことを染めることができる男の子ではなかった。確かに彼は今まで一番出会った中で、最も私を染めることが出来そうな人ではあったのが。

こんな感じで今まであった男の子は、消しゴムがついていない系男子だったり、村田くんのように消しゴムがついているけれど濃さが私を超えていないような男の子ばかりなのだ。高嶺の花と呼ばれいる私だが、私とてただの女の子なのだ、一度は誰もが描く恋のようなものをしてみたいのだ。でも、私を染めてくれそうな男の子に出会えなくて、寂しく日々を過ごしているのだ。

 どうやら今日は日直のようでペアは森田くんのようだ、ウチの学校の日直は男女一人づつランダムに選ばれるのだ。森田くんとペアになるのは初めてで、話したこともない、まあ、なんとかなるだろうとこのときの私は思っていた。それがまさかあんなことになるなんて、、、





 今日の僕は気分がいい、なんとあの壺山さんとペアで日直になることができたのだ。

 本来ならここでお近づきのチャンスと思うことなのだが、僕にはそんな勇気はなかった。でも、壺山さんと一緒にいられるだけで、嬉しいのだ。そうだ、今回初めてペアになったわけだし、挨拶にでもいこうかな!!


 「壺山さん、おはよう。今日は日直の仕事よろしくお願いします」


 「ああ、森田くん。おはよう。今日はよろしくね」


ああ、あの壺山さんと話してしまった。緊張したけど、勇気を出してよかった。

さあ、今日は頑張るぞぉ!!


その日の放課後事件が起きた。終礼で担任のむら村素ゆりこ先生に日直の仕事と際して、プリントの整理を押し付けられてしまったのだ。普段なら帰るのが遅くなるぐらいで対して問題ないのだが今日はペアの子が壺山さんなのだ。一緒にいられるのは嬉しいけど、放課後の教室で二人きりはとても緊張するのだ。ああ、不安だなぁ〜


 結局、そんな心配は杞憂でポツポツと会話をはさみながら壺山さんとの共同作業は

無事に終わった。放課後の夕日に照らされた壺山さんの顔はなんだか寂しそうで、

ついおもわず、


 「壺山さん、大丈夫?もしかして悩み事があったりする?

 僕で良ければ相談に乗るよ?」

と言ってしまった。 やってしまったほとんど話したことのない僕がこんなことを言ったら引かれるに違いない。ほら、壺山さんの目が見開いてる。こんな顔始めてみた。正直終わったとこの瞬間思ったが、思っていたのとは違い。


 「なんで分かったの?うまく隠してるつもりだったんだけど」


 なんとびっくり僕の予想はあたっていたのだ。


 「なんとなくかな、なんか寂しそうに見えたから」


 「そう、、」


そう言って壺山さんは教室を出ていッタ。

夕日にれたされた壺山さんもとても可愛いと思った デュ゙フフフフフフ





 日直の仕事を無事に終え、帰り道を歩く私の頭の中は、森田くんのことでいっぱいだた。日直の仕事のときの彼は私の些細なことにも気づいてくれて、優しいなと思っていたら。なんと放課後私が寂しく感じていることに気づいたのだ。

今までバレたことがなかったので、びっくりして思わず彼に理由を尋ねると、

なんとなくと答えられた。動揺して思わず彼にはそっけない態度を取ってしまったが、私の頭は彼のことを気になり始めていた。ちなみに彼はMOMOの消しゴム付き

赤鉛筆系だった。こんな人にあったのは初めてである。もしかしたらこの人ならと内心期待してしまった。

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