ミッション5 スズ様の初ミッション②
???『許してください ※※※※※様』
倒れた私の前でケインは語り出す。
私は負けたのか。
ケイン「久々に楽しかったよ」
「なかなかに生きた心地がしたよ」
「最後だし教えてやるよ、俺はレベル7に見せてただけだよ」
「じゃあな」
目の前が真っ暗になった。
何も見えない。
私は本気を出せないようになっているんだ。
この世界にいてはいけないはずだから。
でも、私の最優先目標はスズ様を守り抜くこと。
そのためにはどんな手段も..
私「スズ..様..」
「信気 不死の贈り物」
ケイン「ん?」
「やったはずなんだけどな」
「なんで立ってんだ?」
私「話せる前に聞いてやる」
「他にこの世界の外に仲間が何人いる?」
ケイン「はは、答えるわけないだろ」
私「はぁ..先に聞きたかったんだがな」
(私は踏み込んだ)
ケイン「また同じかよ」
(ケインは腕を上げようとする)
(ケインの腕が上がらずに地面に落ちる)
ケイン「は?」
私「もう3秒だけやる」
「質問に答えろ」
(私はケインの目の前に立つ)
私「3」
(ケインの矢が上から降ってくる)
私「2」
(私を避けて矢が地面に刺さる)
(ケインが驚いた顔をする)
私「1」
ケイン「なんで当たらないんだ..」
私「0」
「はあ、後から探すの面倒なんだけど」
(白い光と共にケインの姿はもうそこにはなかった)
私「こんなことしたら怒られるかな..許してください..アトア様」
「今は早くスズ様のもとへ」
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(気が遠くなりそうだ..)
ニーナ「回復が間に合わない」
「人手が足りない..」
レイ「俺が止める」
「ニーナはそいつを連れて今すぐ町まで戻れ」
「ちょっと無理する」
ニーナ「レイ..」
「町から増援も呼ぶわね..」
レイ「あぁ」
「(急に出てきたこいつはなんだ..)」
「(スズに斬りかかってから笑顔でこっちを見つめてくる)」
???「あらぁ..?」
「もう私に構ってくれるの?」
「嬉しいわね〜」
レイ「話せるヌイとは驚きだな」
ケイラ「私はケイラよ」
「あの子を助けるために逃すなんてかっこいいわね〜」
レイ「はは、あいつは俺より強いからな」
「将来有望だぜ」
ケイラ「あらそうなの、また会うのが楽しみね」
「私も2人で来たんだけど..あの人急にいなくなるのよね」
レイ「俺が狩るからどっちにも会えないけどな」
「信気 中強の体」
「真事の剣」
(地面から剣が出てくる)
ケイラ「あらあら、意気のいいこと」
「(あれは..どこかで..)」
レイ「何か悩み事でも?」
(そう言いながら斬りかかる)
ケイラ「ふふ、面白い子だわ」
(避けられる)
ケイラ「あなた、見た感じ全力出すつもりなさそうだけどなんでかしら?」
レイ「お前こそ自分の武器出そうとしねえじゃねーか」
ケイラ「まあまあ」
「私にも策があるのですよ」
「そもそも今私たちは型だけですし」
レイ「型?」
ケイラ「あら、少し話しすぎてしまったわ」
レイ「なんのことだか知らないが全力ださないなら死ぬぜ?」
(レイは剣を構えた)
ケイラ「ふふ、あと30秒よ」
レイ「何?」
ケイラ「あと、30秒で全身に毒がまわるわ」
「ふふ、話してて気づかなかったかしら?」
(レイが足元を触る)
レイ「糸..?」
(察したように後ろへ下がる)
ケイラ「もう遅いんじゃない?」
レイ「くっ..」
(足が動かせなくなる)
ケイラ「ふふ、その毒では死にはしないわ」
「あなたはあの子ほどではないけど強そうですもんね」
「私の操り人形(パペット)にしてあげる」
レイ「ここはいいか..」
(ケイラの手がレイの額に触れようとする時)
(ケイラの手が落ちる)
私「予想外のことですがすぐに訂正しましょう」
ケイラ「誰なの?」
「私の..私の手をよくもおおお」
(レイは毒が回って声しか聞こえていない)
私「うるさいですね。スズ様たちはあそこですか」
「スズ様の傷が少し深いですね」
「最優先です」
「信気 上癒の薬」
ケイラ「そして私を差し置いて…」
「あなたは許さないわ!!」
私「うるさい」
「(このヌイも話す個体..さっきのと同じか)」
ケイラ「許さない許さない」
私「糸って流れやすいんですよ」
ケイラ「え..?」
(私は糸に槍の先端をつけた)
私「操ってるってことは繋がってるのよね」
(白い稲妻が糸をつたってケイラに感電する)
そして、ケイン同様白い光と共に消えていった。
やっと終わった。
このこと、バレると怒られるよなぁ..
あ、まだそこにレイさんがいるんだ
私「信気 転移の地」
これでよし。
レイさんは、検問の近くに転移させたら誰か気づくだろう。
さあ、私もまたスズ様の様子を見にいかなければ..
今回のミッションは予想外の出来事が起きたが結果はクリアかな。
私ももっと注意を払わねば..
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