第7話 凛と碧 ホテルにて

 タウンミーティングの二日前、りんあおと会って準備の最終打合せを行う事にした。


 場所は市内のホテルの一室を借りた。

 碧が凛に準備状況を説明した。


「お立ち台と椅子二百脚、音響やプロジェクションマッピングの準備はできたよ」

 碧が報告する。


「飲み物やケータリングの方もオーケーね」凛が訊くと碧が答えた。

「もちろん」


 続けて碧が説明する。


「その他整理や警備など諸々は、イベント会社にお願いしておいたから、もう準備は万端だよ」

「ありがとう、坂井君」

「いつもの碧でいいよ。その代わりでもないけど、うちの小型DACを持って行ってCO2吸収のアピールをしたいんだけどいいかな? 邪魔にならない様に脇の方にテントを張るから」


「もちろん、いいよ。営業活動?」

「それもあるけど、使える機会は全部使ってDACを住民のみんなに認知させたいんだ」


「政府や自治体はあまり積極的じゃないもんね」

「全くその通り。本当は無料で配りたいぐらいだよ」


「なかなか普及しないのは、昔の太陽光発電と似ているね」

「地味に普及活動するさ」


 それからしばらく二人はミーティングの準備の話に没頭した。

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