2140
🌳三杉令
第一章 2121年春
第1話 宮島 凛(りん)
百年後も、北の雄大な自然は変わる事が無かった。
気温の上昇以外は。
その後、
さらに北海道大学へ進学し、政治学を学んだ。
近所に住む環境活動家アリーナという女性の勧めで、19歳の時に『緑の森』という活動グループに本格的に加わった。
そして大学を卒業後、ある政治家(元道知事)の
彼女は2121年、同市議選に二十四歳で出馬し初当選する。
「ピート、行ってくるよ!」
凛はペットの犬に元気よく声を掛けた。
透明なクッション『エアホッパー』でポンと跳ね、玄関に滑るように移動した。
エアホッパーは粒子制御技術が生み出した空気だまりという粒子体の応用商品である。
この時代、空気だまりの弾力や低摩擦性能を使った様々な製品が開発されている。
ゴールデンウイーク明けの5月8日、凛は市議としての初仕事の為、自宅のマンションを出るところだった。
彼女は市内で一人暮らしをしており、ピートと名付けた柴犬を飼っている。
細めですらりとした体形に真新しいスーツを決めて、凛は自宅を飛び出した。
「――さあ、今日から新しい仕事だっ」
------------------------------------------------
※この時代、
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます