バックステップ・appear

水鐘・哲華

本編

立ち食いのえきそばを食べて一つ思った事がある。

後ろに向かって歩くのは、進んでいるのか?と


えきそばの器を返す時に、後ろ向きで席を外れ器を返した。

何か不思議を感じた。なぜ後ろ歩きが出来るのに違和感を感じるのだろうか?と

漫画でも本でも、『前に向かって進め』この言葉を聞いたことはないだろうか?


前に向かって進め。つまり後ろにゴールがあって前を見ながら後ろ歩きで行くのも

前に向かって進んでいるのである。これもゴールに近づいているのだ。

この言葉の本質は、下を向いて不安になってはいけないことだ。


私は一時期後ろ歩きの感覚が小学生の時に気になり荷物を運ぶ時に後ろ歩きで

やった時があった。謎の不安と言う感覚。正しい歩きとはこう言うなのか?

これがあっているのかが、誰もわからない。ただし目線を向いている方角に向かって歩く方が断然楽だ。不思議な感覚にハマった。


見えない事実が背中にあって、予測で歩いき目線の物はどんどん離れていく。

当たり前の事が当たり前じゃないように感じた。後ろ歩きができない生物には

この感覚がないんだろうなとあの時は少し気の毒に感じた。


後ろを向いて歩く、ただそれだけ、それだけが不思議だった。

私はその感覚を勉強していている時に思い出した。


『なんで後ろ歩きにハマった時があったんだろうな〜?』と


本当のゴールは、見えてなくて実は後ろにあったんじゃないか?と


つまり、一度歩いたところで本当のゴールは見えないのだ。

ゴールと言うのは本来は見えないものだと私は思う。


人が言うゴールは、上っ面だ。

本当のゴールなんてわかりやしない。


人は知らず知らずに創造する。


私は、人生哲学においてゴールは夢が作ってくれる気がする。

ゴールがあっての人生ではなくて、人生がゴールを作る。

そう思っている。


だからどんな格好でも、歩いていれば必ずゴールができる。

他人の歩き方は気にするな。けれど下と上を向いて行けない。

下を向くと努力の汗が下に溢れる。

上を向くと涙が溜まって見えなくなる。

だから顔は正面を向いている。

また私は後ろ歩きで人生を歩んでいるかもしれない。


さぁ?あなたはどう歩いている?




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