可愛いセフレと僕の秘密。*彼女は枯れ専女子*
猫野 尻尾
第1話:まだセフレちゃんの影すらなかった時の話。
おおよそ世間で言われてるセフレ。
普通のおじさん「僕」がまさか、そう言う
夢にも思わなかった。
この物語は、期せずしてセフレちゃんを持ったおじさん「僕」の暖かくも
切ない悲喜こもごもな歳の差カップルのラブストーリーです。
さて・・・。
僕の名前は高岡
この名前は、最初しか出来てきませんから、忘れてくださってもけっこう。
で年齢は・・・もうすぐ50に手が届こうかと言うくらいの、ってことにして
おきましょうか。
職種はアパレルの部類に入るのかな・・・小規模だけど家に工房を構えて
自営業を営んでる。
自慢じゃないがベンツを買えるくらいの収入は今の所ある。
税務署がうるさいから大きな声では言えないけど・・・。
そして僕には妻がひとり、これも大きな声では言えないが若い恋人がひとりいる。
恋人と言うのは今風に言うとセフレってことになるんだろう。
妻の名前は「
名前は「
妻以外に女性がいることを世間では浮気とか不倫とか言って普通は許されない。
だけどうちは少し違っていて僕のステイ・フレンズのアイアイは妻、幸の公認の
セフレだと言うこと。
普通はありえないことだけどね・・・あるところにはあるんだ。
じゃあ、なぜ、そんなことになったのか。
これには、なるべくしてなったとっても深いわけがあるのだよ。
それは、まだアイアイの影すらなかった頃の話。
妻が50をすぎたあたりで閉経がやってきた。
「これで楽になる〜」 と本人は喜んでいたりしていたんだけどで、 それから
三ヶ月くらい経った頃トイレから出てきた妻が「出◯がある」と・・・。
閉経後でも出◯があることも稀にはあると男の僕でも聞いてはいたんだが、
ほうっておいて万が一と言うこともあるので、 診てもらったほうがいいだろうと、
妻を総合病院の婦人科へ連れて行った。
エコー検査やらMRI検査やらの結果、子宮体癌という病気だと判明。
これはどうしたもんじゃろかいと、パニクる夫婦。
でもまだステージ1で初期の段階なので、今すぐ命に関わるほどの
進行度ではないと医者が言うので、少し冷静を取り戻す。
転移しないうちに子宮全摘の手術をしましょうと言うことになり手術へ・・・
3時間半に及ぶ手術は成功してサチは一週間の入院。
そして妻は、なにごともなく元気で無事退院してきた。
それからの三ヶ月に一度の経過観察で病院に通うことになったんだが
医者からは特に異常なし、無理をしなければ夫婦生活も大丈夫でしょうと
お墨付きをもらった・・・んだが・・・
ここからが、そもそもの問題・・・。
ここからが、そもそもの始まり・・・。
こともあろうに、妻は僕との夜の営みを拒否した。
「怖い」とおっしゃるじゃないか・・・ 。
それに女性として大事なところを取ってしまったせいか 「そういう欲求も、
もうなくなった、もう面倒くさい」 と・・・きっぱりとおっしゃった。
なんですと?、僕の相手をするのを怖いし面倒くさいと?・・・。
まあ、それもしかたないことなのかもしれないけど・・・。
でもだからって僕のほうはまだまだ性欲も体力もあるのに いきなり
「嫌ですから」と言われて「はいそうですか」って訳にはいかない。
させてもらえないとなると欲求は溜まっていくわけで、そんなやるせない日が
悶々と続くことになった。
なんの進展もなく、なんの生産性もない日々。
これが僕という旦那が淡白な男だったら、こんなことにはならなかった
のかもしれないけど、なんせ僕は無類の性欲の塊。
なんとか日々我慢していたが、とうとう僕は耐え切れなくなって妻に進言した。
「ダメだ!!このままだと爆発しそうだ、もしかしたら浮気するかも」
それを聞いた妻は、目を丸くして信じられないって顔をした。
で怒ったね。
そんなフシダラなこと許しません、って言うわけ。
でも、それって矛盾してないか?エッチはさせないは浮気はさせないって。
僕だって死活問題だよ・・・言った以上引き下がれないよ。
それに、そのくらいのことを言っても「じゃ〜離婚しましょうよ」とは妻は
言わない。
妻はプイッと膨れっ面して台所へ消えて行った。
僕の声は妻には届かなかったようだ。
欲求不満の上に思い通りにならない納得のいかないことで僕はイライラした。
つづく。
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