第三十三話 高い音
「優太。君たちは、高い音は高いと思っているよね?」とマイルス。
「は、はい?」
「でも、第一母音を使えば、高い音が高いと感じなくなる、というのはやったよね?」
「はい、キーが違っていると感じました」と優太。
「ダイナミクスで、音の上行はスピードアップするとも習ったよね?」
「はい、速くなるんですよね?」
「歌声、というのもやったよね?」
「裏声が変化して、裏声に聴こえない、と言うお話ですよね?」
「そして、いわゆるミックスボイスにつながる」
「あの時はびっくりしました。シャウトまで、裏声だと言われましたよね。あのシャウトは凄かった」
「ペダルトーンをやった時、スローダウンをかけながら、ボリュームを抜くと言うのもやったね?」
「降りながら、抜く、抜く、抜くでしたね」
「そうしたら、Pianoの一番下が出せた」
「不思議でしたね。今なら当たり前だけど」
「でも高い音だと思ってしまうと、ボリュームを抜こうとはしていないよね?」「むしろ出そうとしていないかい?」
「むしろ高い音に行く時にも、抜くくんだよ」「スピードアップするだけで、出そうとなんかしちゃいけない」
優太はやってみた。歌いにくかったパートが、軽く歌えた。
「See?」とマイルス。
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