クリア出来ないと言われているクソゲーに転生した俺、ゲームの序盤で出てくる悪役貴族に転生する。
@qtt
第1話 クリアできないないクソゲーに転生した、悪役として。
クリアできないRPGゲーム。そんなのはあってはならない。ゲームというのはクリアできるからこそ価値がある。クリアできた時の達成感。それを味わうためにみんなゲームをするのだ。
しかしクリアできないゲームが存在する。それがクロニカというアクションRPGゲーム。数多のプレイヤーがこのゲームに挑んだが誰もこのゲームをクリアすることは出来なかった。
そんなゲームをクリアするため、俺こと天音 大輝(25歳、フリーター)は今日もこのゲームをプレイしている。
過去クリア出来ないと言われ散々、話題になったゲーム。
しかし今ではやっている人は、ほぼいない。クソゲーとして、語り継がれてている。
しかし俺はまだ諦めていない。全ての時間をこのゲームに費やしている。そして今日、俺はこのゲームの中ボスに挑む。中ボスにたどり着いたのは、俺が初めてだろう。
万全の状態で挑むために、睡眠を取ってからにしよう。この時をどれほどまちわびたことか。必ず攻略してみせる........
―――やばい、寝すぎた!と目を開けるとそこは、見慣れない風景だった。辺り一面を見渡そうと、首を動かそうするが動かない。
なんだこれは、視界に小さい手のひらが入ってきた。この大きさは、赤ちゃんだ。頭の整理が追いつかない。
俺は、クロニカの中ボスを倒そうとして寝たんじゃなかったのか?そんなことを考えていると
「あら、眠くないの?泣きもしないで偉いわね。さすが私の息子だわ。」
その声の発声源は、まっさらな白髪で綺麗な顔立ち、若々しいく、美しい葵色の目。なぜか、彼女を見たことがある気がする。いや絶対にみたことがある。
「リヴァイア、ごはんですよー」
と俺をもちあげてくる。この状況はなんだ?
ダメだ情報量が多すぎる。なんで俺は、赤ちゃんなんだ? なんなんだこの綺麗なお姉さんは?
あと何だこのでかい部屋は。そしてメイドらしき人や執事らしき人もいる。それより今なんて?
「お母様、私もリヴァイアをみてもよろしいですか。?」
「僕もみたいです。」
「いいわよ。優しくしてあげて。」
と言われ俺の顔をツンツンしたり、俺の手をぷにぷにしたりしてくるまだ5歳にも満たない幼児と、その幼児より少し大きく見える幼女。
幼児の方は金髪でまるで木々の若葉みたいな鮮やかな緑のようなに美しい目を持っている。
幼女のは、きれいなお姉さんと一緒で綺麗な白髪に、眼が染まるほど鮮やかな真紅の目を持ち合わせている。
なんだこの子達は?兄弟なのか?いまだ今の状況が理解できず頭が混乱している。そしてなんだか気持ち悪くなってきた。
「リヴァイア?なんだか顔色が悪いわよ。大丈夫?」
「オェェェェェ 」
まずい思わず吐いてしまった。
「メーアリ!急いでこの子の状態を確認してちょうだい。」
「分かりました。奥様。」
そして俺の胴体に、メイド服を着た綺麗ななお姉さんが、手をかざし何かをしゃべている。すると、メイドさんの手からなにやら光ったものが俺の体を包み込んで、俺の胴体へと吸収されていく。すると一気に体が楽になった。
恐らく情報量が多すぎて脳が処理しきれなかったのだろう。それより今のは魔法じゃないか?俺はもしかして転生したのか?
それならさっきから起きている不可解な現象にも納得出来る。これは夢なんかじゃない。しっかりと現実だ。でもどうやって?
異世界転生とはよくラノベや漫画やアニメなどで見るが、自分がなるとは思いもしなかった。ここは一体どこなのだろう?魔法があるということは異世界でまちがいないだろう。
「ハァ、良かったわ。さっきから泣きもしないしおっぱいも飲もうとしなかったのは、このせいなのね。ありがとう、メアーリ。助かったわ。」
「とんでもありません!私は、このクアード家に仕えるメイドです。奥様はもちろん、リヴァイア様、カイン様、エミリー様を守るのは当然のことです。」
「それでも感謝してるわ。あなたがいなかったら、どうなってたか。とにかく礼を言うわ。」
「ありがたき幸せです。リアーリ様」
おいおい。今なんて?さっきから聞き流してたけどリヴァイア?カイン、リアーリ?クアード家だぁ?
ま、まさか。これはやばいだろ。あの綺麗な白髪のお姉さんの謎の既視感も全てあれなのか?
クリアできないと言われているあのアクションRPGゲーム クロニカ にでてくる一番最初のボス。俺は、リヴァイア・ロゼス・クロードなのか?じゃないと説明がつかない。
これだけ一致して、別の世界なんてことはないだろう。なんでよりによってこの世界なんだよ!もう終わりだ。しかも主人公じゃなくて、序盤の敵。
まじでどうすんだよぉーーーーー!!!!!!!
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