幼馴染に振られました。親が再婚しました。義妹が出来ました。好き好きコールを受けています。おや?何だか義妹が進化した?

アキノリ@pokkey11.1

第一章 救った少女

キャンドルから灯りが消えない様に

第1話 純粋な恋

☆市原祐大(いちはらゆうだい)サイド☆


ラブコメとは理不尽である。

そう思わずには居られない感じだ。

俺、市原祐大(いちはらゆうだい)がその1人。

何というか大好きだった幼馴染、神田ゆう(かんだゆう)に7月11日、振られてしまった。

意味が分からないが俺はありのままで受け入れる事にした。


「...はぁ...何が悪かったのか」


かなり心が失恋モードになっている中。

そんな事を呟きながら俺は父親と2人暮らしの家の玄関のドアの鍵を開け...あれ?

深夜遅くまで仕事の親父が居る訳でも無いのに家の鍵が開いている。

俺はさぁっと青ざめてから「泥棒か!!!!!」と叫ぶ。


「出て来るんだ!泥棒!」


そう叫びながら俺は家の中に入る。

すると奥から「はいはーい」と女子の声がした。

そしてリビングが開く。

それから...女子が現れた。


栗毛色の長い髪の...ヘアピンを3つ身に着けている美少女。

スタイル抜群。

究極のアイドルみたいな美少女...。

セーラー服...中学生か?


俺はその姿に目が・・になる。

そして慌てた。

「あ。すいません。お家を間違え...て無いよね?君...誰だ!!!!?」

絶句しながら俺は反応する。

すると女子は俺に抱き着いて来た。


「お兄ちゃん。会いたかったよ」

「待て...お兄ちゃん!!!!?お前を知らないぞ!?誰だ!」

「酷い!お兄ちゃん!私。来栖七(くるすなな)だよ!」

「来栖七!?馬鹿野郎!七はそんなにわか...え?ま、まさか」

「お兄ちゃんのご指示どおり私は家事が万端に出来る女の子になったよ」


数年ぶりの再会。

唖然として絶句した。

あの当時...よだれかけをしていた...子供が!!!!?

いやまあ俺も子供だったけど。

まあでも3つ年上だけど!

嘘だろ!!!!?


「私ね。お兄ちゃんと一緒に暮らすんだ。今日から義妹になるんだよ!」

「は?義妹...ぎまい!!!!?」

「そうだよ!職場の同僚同士の結婚だよ!それで私はこの家に来たの!」

「嘘だろお前!?親父!?」

「えへへ。お義父さん優しいよ!」


そして俺に擦り寄って来る中学生。

俺は真っ赤になりながら胸板に顔をこすり付けてくる少女を引き剥がした。

嘘だろ!?と思いながら。

それから「待て。本当なのか?」と聞いてみる。

すると七は「うん」と返事をした。


「...私は丁度良かったと思う。...実はね。お兄ちゃんとは許嫁の誓いを交わそうって思って!」

「そうか。...はぁ!!!!?お前まだ中学生だろ!!!!!」

「うんうん。そんなの関係ないよ。だってお兄ちゃんだって高校生じゃーん」

「待て。高校生の家で中学生の...女子中学生が暮らすのか!?」

「お兄ちゃんは私の恋人。だから問題無いよね」


俺は絶句しながら七を見る。

七はニコニコにんまりした笑顔で俺を見てくる。

マジで?昔助けた女の子が俺の義妹って...マジかよ!?

そう思いながら俺は「お前...将来俺と結婚するのか!?」と聞く。

すると七は1秒で即答した。


「あったりまえでしょ?私その為に練習してきたんだから。色々とね」

「練習ってのは家事とか?」

「そうそう。あと...この家には私とお兄ちゃんしか居ないから。日頃はね。うふっ」

「一言...言って良いか」

「どうぞ」

「俺は女子中学生を襲ったりしないぞ」

「それはそれで安心だね。...だからお母さんも安心して仕事に向かっちゃった」


嘘だろ幸子叔母さん...。

女子中学生と男子高校生を一軒家に残すとか。

流石に厳しいんだが。

ロリコンでも無いけど俺にとって。


「それじゃあ今日から宜しくね。お兄ちゃん」

「あ、ああ」

「あ。お兄ちゃん。洗面所で着替えたら?汗臭い」

「...そ、そうだな」


俺は片付けている着替えを持ってからそのまま洗面所に入る。

ヤバイ...仮にも血が繋がって無い女子中学生と一緒に互いに親の居ない一軒家で暮らすとか!

ありえないんだが!

親父の野郎!

あと幸子さん!説明してくれよまともに。

勘弁してくれ。

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